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第180回国会 目次

2012/05/16 16:49

 

 

 

 

ブログ筆者でございます。いつもご訪問ありがとうございます。

 

速報とか偉そうなことを言いながら、なかなか追いつかなくてすみません。 

 

エントリの順序が時系列になっていないところもあるので、参照の便宜のため、このエントリから各記事に飛べるようにリンクを貼っておきます。新規の書き起こし記事も順次この目次に追加していきます。長い質疑は、ブログの字数制限のため複数エントリに分けています。原則として、そういう続き物については最初のエントリへのリンクを貼ってありますが、間に他の質疑が挟まって順番が飛び飛びになっているものは、複数エントリに分けたそれぞれのリンクを個別に示してあります。

  

以下の書き起こしがバビッチ★佐野様の「騙される奴が悪いのか」にあります。臨場感があって面白く、かつ読みやすいです。お勧めです!

 

3月9日の参院決算委員会 義家弘介議員の質疑

 

2月29日の党首討論

 

3月22日 参議院予算委員会公聴会 藤木聰京都大学教授の意見  

 

3月27日 参議院財政金融委員会 西田昌司氏の質疑 「西田先生のマクロ経済学講座」

 

3月29日 参議院財政金融委員会 西田昌司氏の質疑 「続・西田先生のマクロ経済学講座」

 

4月4日 参議院予算委員会 西田昌司氏の質疑 詐欺師は皆同じ事を言う「騙すつもりはなかった」と

 

4月11日 党首討論(自民党谷垣総裁)

 

4月20日 田中直紀防衛大臣問責決議

 

4月20日 前田武志国土交通大臣問責決議

 

更新記録:

  

5月14日

 衆議院本会議 5月10日分(子供子育て3法案) 馳浩氏の質問と答弁を追加しました。New!

 

5月15日

 衆議院本会議 5月11日(消費税と社会保障) 野田毅氏の質問と総理の答弁 を追加しました。New!

 

5月16日

 衆議院本会議 5月11日(消費税と社会保障) 金子一義氏の質問と総理の答弁 を追加しました。New!

 

年度始めで仕事が立て込んでいるので、2月、3月より更新ペースが少しゆっくりになると思います。

 

 

目次:         

国会事故調

2回委員会 文科省からの聴取

4回委員会 斑目春樹原子力安全委員長からの聴取

       寺坂信昭元原子力安全・保安院長からの聴取

5回委員会 メザーブ博士のコメント       

       委員会後の記者会見

第6回委員会 武藤栄東京電力顧問からの聴取 その1 その2 その3 その4 その5  その6 その7

第7回委員会 チェルノブイリ事故処理関係者からの意見聴取 その1 その2  

 

 

おまけ:民間事故調 228日記者会見

 

衆議院

本会議

126日 代表質問と答弁

     谷垣禎一氏(自民) 

     細田博之氏(自民)

5月8日 年金2法案

 趣旨説明(小宮山厚労大臣)

 長妻昭氏(民主)による質疑 日本の激変に備えよ 

 大島理森氏(自民)政治家としての責任を果たせ  

  鴨下一郎氏(自民) 実現不可能な幻想を撤回せよ (5月12日追加 New!)

 石井啓一氏(公明真っ当な改革を遅らせた責任は重い (5月13日追加 New!)

 高橋千鶴子氏(共産)増税に断固反対 (5月13日追加 New!)

 

5月10日(子供子育て3法案)

 馳浩氏(自民) 小渕報告が基ではないのか (5月14日追加 New!)

 

5月11日(消費税と社会保障

 野田毅氏(自民) 政策論以前の三つの壁 (5月15日追加 New!)

 金子一義氏(自民) 「この本会議の場を審議の場と考えておられないんでしょうか」 (5月16日追加 New!)

         

予算委員会 

131日(外交・安保): 

 町村信孝氏(自民)  マニフェスト、普天間他

 赤嶺政賢氏(共産) 宜野湾市長選と防衛局長講話

 

21日(補正予算): 

 小池百合子氏(自民リンクはこちら 第四次補正、一体改革素案、国会会期、年金交付国債

 斎藤健氏(自民)  消えた議事録、国有地不法占拠、TPP、民主党政権の総括(「あれは何だったんでしょうか」)

 田村憲久氏(自民) 消費税、円高・デフレ、年金試算、最低保証年金、後期高齢者医療制度

 浅尾慶一郎(みんな)新年金の制度設計と財源 

22日(新任閣僚への質疑): 

 小野寺五典氏(自民)震災・津波関連

 山本幸三氏(自民) 円高・デフレ対策と日銀の姿勢

 石破茂氏(自民)沖縄の基地問題、防衛大臣の姿勢、自衛隊の抱える課題

 遠山清彦氏(公明防衛局長講話、沖縄との信頼回復、年金

210日:

 西村康稔氏(自民)円高・デフレイラン問題

213日:

 下村博文氏(自民)高校無償化見直しについての三党合意

 吉野正芳氏(自民)福島原発事故、帰還困難区域

215日:

 下村博文氏(自民)13日の流会分のロスタイム

  塩崎恭久氏(自民)民主党の原子力安全庁法案

 柿沢未途氏(みんな)首相公選制

 吉井英勝氏(共産)実は想定内だった津波

 大西健介氏(民主)社会保障と世代間格差

217日  

 石破茂氏(自民) 現行憲法と自衛隊の抱える諸問題

 田中康夫氏(新日)竹島問題

220日 

 下村博文氏(自民)震災関連(私学復旧助成法案)

 小野寺五典氏(自民) 午前中 キャンプ・シュワブ周辺の土地の外国資本による買収

 小野寺五典氏(自民) 午後 原発被害の補償の遅れ、放射能に関する食品安全基準値改定と被災地の農家

221日 

 柴山昌彦氏(自民)死刑制度、人権委員会設置法案、外国人参政権、安愚楽牧場破綻

222日 

 田村憲久氏(自民)消費税増税の条件、最低保証年金

 下地幹郎氏(国新)三党合意より国会審議を

2月23日(経済問題に関する集中審議)

 中川秀直氏(自民)デフレ対策における中央銀行の役割 

  (3月2日追加、3月3日その2その3を追加

 江田憲治氏(みんな)その1 増税キャンペーンの真実 その2 実は日本経済のファンダメンタルズは上がっている 

2月28日

 田中康夫氏(新日) 休眠口座 

 高市早苗氏(自民) 除染による放射性廃棄物の貯蔵と処理 その1 その2 

 あべ俊子氏(自民) 年金交付国債での内閣不統一で大荒れ 

 山内康一氏(みんな) NPOへの寄付金控除 

 笠井亮氏(共産) 辺野古環境影響評価書作成業務に防衛省天下り企業との癒着の疑い 

 2月29日

 石破茂氏(自民) その1 食糧自給率を政策目的にする危険性・防衛省改革とF35 その2 防衛省改革は果たさなければならない国民との約束 

 山本幸三氏( 自民) その1 インフレターゲットの不徹底、交付国債問題  その2 中川大臣の交付国債取り下げの可能性発言の真意 

3月1日

 下村博文氏(自民) その1 河村名古屋市長の南京についての発言、高校授業料無償化 その2 朝鮮高校無償化 

 赤澤亮正氏(自民) その1 農家戸別補償制度の政策効果と民主党農政の迷走・逆走 その2 三党合意に対する与党の不誠実、総理の発信力 

 馳浩氏(自民) 朝鮮高校授業料を無償化する二つの方法、自民党の対案、日本史必修化、公民教育 

 梶山弘志氏(自民) その1 「あの日の菅総理の福島原発視察は国益上正しかった」by枝野大臣 その2 あの日ヘリの中で語られていたこと 

 

3月5日 第8分科会(国土交通省関連予算) 小野寺五典氏 その1 復興交付金事業:書類は3倍、査定は無慈悲 その2 復興を支える命の道 

 

3月6日(社会保障と税一体改革集中審議)

 岡田康裕氏(民主) 消費税増税に国民の積極的な応援を得るには何が必要か 

 野田毅氏(自民) その1 自公年金改革案+バラ撒きマニフェストの無理=民主党の一体改革  

 その2 消費税増税に自民党が求める段取り  その3 「政策論としては相当噛み合う」 

 塩崎恭久氏(自民) その1 原子力規制庁法案では独立性は担保できない  その2 IAEA基準に則って法案を作り直すべきだ 

 

3月30日

 石破茂氏(自民) 消費税と普天間の共通の構図マニフェスト詐欺田中防衛大臣では国を守れない 

 

法務委員会

222日  

 階猛氏(民主)小沢氏強制起訴に関する検察批判と強制起訴取り消し手続きの主張

 城内実氏(無)階氏への法相答弁への反論、人権委員会設置法案

 稲田朋美氏(自民)階氏への法相答弁への反論、竹島は不法占拠か

 

財務金融委員会

2月24日

 緒方林太郎氏(民主) その1 国税職員のマンパワー不足、暫定関税措置法の不安定性 その2 関税品目精査の必要性、豚肉の差額関税制度 

 徳田毅氏(自民)その1 復興予算の執行率が低い その2 赤字国債44兆枠と財政規律 

  佐々木憲昭氏(共産) AIJによる企業年金消失、消費税増税で泣くのは下請けと小売 

3月6日

 齋藤健氏(自民) その1 除染をめぐるキャッチ22  その2 除染:最大限地元の声に配慮するべきじゃないのか  その3 証券・金融・商品を一元化する総合取引所構想 

 

総務委員会

3月1日 

 平井たくや氏(自民) その1 サイバーテロ対策、Googleのプライバシーポリシー その2 スマホやクラウドに潜むセキュリティ・リスク 

 

厚生労働委員会 

4月17日

 田村憲久氏(自民) 逆進性対策の矛盾 

 棚橋泰文氏(自民) VS岡田副総理 

 

東日本大震災復興特別委員会

3月5日 

 小野寺五典氏(自民) その1 復興交付金査定はなぜ低かったのか その2 区画整理、かさ上げ、グループ化、二重ローン その3 追求ではありません、どうか考えてください 

 

郵政改革特別委員会

4月11日

 中谷元氏(自民) 郵政株を速やかに売却して新規事業に回し、郵政株式会社の成長力を高めよ  

 西村康稔氏(自民) 民間との競争を阻害しないために必要なこと  

 

 

参議院

本会議 

127日 代表質問と答弁

      中曽根弘文氏(自民)

 

予算委員会

131日 外交・安保 

 佐藤正久氏(自民)自衛隊の人員削減、駆けつけ警護、抑止力、普天間移設、普天間第二小の騒音についての田中大臣発言

 山谷えり子氏(自民)普天間移設と抑止力、南スーダンPKO、TPP

 浜田昌良氏(公明イラン問題、TPP

 紙智子氏(共産)TPP

 中西健治氏(みんな)TPP

26日  

  脇雅史氏(自民)民主党の体質的法制度無視

  林芳正氏(自民)新年金制度

27日  

 小野次郎氏(みんな)行政改革、いわゆる一体改革

28日  

 川口順子氏(自民)米軍再編と日本の抑止力維持

3月12日

 山本一太氏(自民)その1 再増税具体化の有無・消えた議事録 その2 F35調達の現状 その3 F35は調達できるか、米軍再編パッケージ切り離し、イラン問題 その4 「必ず問責を出します」

 宮沢洋一氏(自民)午前の部 その1 為替変動相場制への各国スタンスと利害・年金交付国債 その2 年金交付国債のいかさま・「今後5年を目途に消費税再引き上げの法案措置」とはいつのことか

 宮沢洋一氏(自民)午後の部 その1 消費税増税はいつ決めたか・来年出す法案のパーツをなぜ今審議するのか その2 速記再開後  

 世耕弘成氏(自民) その1 東日本大震災追悼式における天皇陛下と台湾への非礼 その2 小川法相:逆風選挙中の片手間で敗訴するも巨額弁護士報酬  その3 細野大臣とパチンコ業界献金、生活保護費を急増させた民主党政権の課長通達、日教組本部ビルに文科省政務官事務所 

  川口順子氏(自民) その1 瓦礫処理の遅れ 原子力規制庁 その2 事故調の結果を待たず、ほとんど審議せずに規制庁を発足させる? 

 有村治子氏(自民) その1 女性宮家創設は皇統断絶に直結する  その2 被災地の瓦礫処理 

 

3月16日

 片山さつき氏(自民) その1 マクロ経済への影響を考慮せずに消費税を検討 その2 AIJ問題、パートの年金、金融相と郵政改革担当相兼任の利益相反 

 林芳正氏(自民) その1 何が何でもばら撒きたい高校授業料・年金交付国債は「流用」じゃなくて「使わせてもらう」だけ  その2 逆進性対策も新年金制度施行時期も何にも決まってません  その3 後期高齢者医療制度廃止に全国知事会が大反対する理由 

 

3月19日

 西田昌司氏(自民) その1 農水正副両大臣と農林水産物等中国輸出促進協議会の癒着 その2 AIJ事件 そんな政権やめてしまえ 

 

3月23日 

 佐藤ゆかり氏(自民) その1 AIJ事件 金融庁も厚労省も後手に回った その2 AIJから中国にカネが流れる仕組み 厚生年金基金解散特例の悪法 

 礒崎陽輔氏(自民) その1 原発はテロ・有事にも備えを、消費増税とマイナンバー その2 マイナンバーによる所得捕捉は可能か、景気対策と財政再建 

 中山恭子氏(たち日)震災追悼式でのご皇室への非礼、デフレ脱却と経済成長に総力を、政治判断による原発再稼動への疑問 

  松田公太氏(みんな) その1 首相公選制、消費税増税で経済は成長するのか? その2 増税の前にするべきこと

 大門実紀史氏(共産) タックスヘイブンに国富を逃すな 

 

3月26日

 宇都隆史氏(自民) その1 「専守防衛」という不可思議な概念  その2 現行体制では国を守れない 

 佐藤正久氏(自民) その1 シリアのPKO部隊を守る気があるのか・弾道ミサイル防衛 その2 危機管理不在の内閣 

 山谷えり子氏(自民) その1 女性宮家、竹島、北朝鮮ミサイル その2 在外邦人救出、自衛隊法改正、慰安婦の碑 

 

4月4日

 櫻井充氏(民主) その1 消費税についての重要な論点 

 宮沢洋一氏(自民) 政務三役辞任、消費税増税の大綱と法案 、AIJ問題 

 植松恵美子氏(民主) ライフイノベーション、中小企業対策、求職者支援制度、奨学金制度 

 

4月5日

 山本一太氏(自民) 普天間補修費用、原発再稼動、鳩山氏イラン訪問、国民新党分裂 消費税増税と景気条項

 浜田昌良氏(公明) 福島の原発賠償金と生活保護世帯の収入認定、電気料金値上げ、北東アジアの核軍縮 

 山下芳生氏(共産) 消費税増税 

 

4月18日

 蓮舫氏(民主) 北朝鮮ミサイルへの対応 

 小野次郎氏(みんな) 「私は想定していませんでした」 

 川口順子氏(自民) そもそもマニュアルが間違っている 

 礒崎陽輔氏(自民) 「これでお別れであります」 

 浜田昌良氏(公明) 鳩山氏イラン訪問・北朝鮮ミサイル事案 

 

法務委員会

2月28日

 森まさこ氏(自民)小川法相弁護士報酬疑惑、裁判官・検察官の報酬・俸給削減 

 

 

3月22日

 森まさこ氏(自民)その1 福島が置き去りにされている・あたみ百万石訴訟の怪  その2 極めて異例な事案 

 

 

外交防衛委員会

3月22日 

 佐藤正久氏(自民) その1 防衛省設置法案で防衛省が自民党に工作・南西諸島対弾道ミサイル防衛 

  その2 南西諸島防衛は現行案では全然足りない 

  その3 普天間基地補修、グアム協定見直し、土地返還 

3月27日

 山本一太氏(自民) その1 防衛大臣の資質「国益のために一刻も早く辞めてください」

   その2 「私は想定を致しておりません」 

 

4月17日

 佐藤正久氏(自民) 北朝鮮弾道ミサイルへの対処:発表はなぜ遅れたのか・危機管理能力への深刻な疑義  

 山本一太氏(自民) 田中防衛大臣に辞任勧告 

 桜内文城氏(みんな) Em-Net情報こそ誤報だった 

 

財政金融委員会

3月29日 

 佐藤ゆかり氏(自民) その1 企業再生支援機構法・金融円滑化法の延長 真に成長に資する運用とは?  その2 日銀の政策を変える時が来ている その3 年金交付国債は会計ルールを完全に逸脱 

 

4月24日(AIJ投資顧問浅川和彦社長の証人喚問

 大塚耕平氏(民主) 悪意がなくても詐欺罪は成立する

 佐藤ゆかり氏(自民) 蛸足のごとき関連会社、オリンパス事件との類似性 

 

決算委員会

4月13日 森まさこ氏(自民) 被災地の二重ローン救済機関の驚愕の実態・福島への復興補助金の遅れ・特別会計剰余金 

 

総務委員会

4月24日 (郵政民営化改正法案)

 参考人陳述1 大学有識者と地銀協会長

 参考人陳述2 生保協会会長と郵政労組委員長

 片山さつき氏(自民) 地銀協と生保の参考人への質疑 

(5月7日追加 New!)

 

消費者問題に関する特別委員会

3月27日 

 大門実紀史氏(共産) マルチ商法  

 

行政監視委員会

 3月5日 岩田規久男参考人(学習院大学経済学部教授)の意見聴取 

 

国民生活・経済・社会保障に関する公聴会

2月22日

 参考人藤井聡氏の意見聴取 

   その1 日本経済を混迷に導く五つの誤謬 日本はデフレ悪化策をやり倒してきた! 

   その2 レジームを大転換して国民総勘違いデフレ不況からの脱却を 

 

憲法審査会

4月25日 福島県双葉町長 井戸川克隆氏 および 東北大学大学院法学研究科 牧原出教授 による参考人意見陳述

カテゴリ: 政治も    フォルダ: 指定なし

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3月11日 衆議院本会議 金子一義氏(自民)の質問と総理の答弁

2012/05/16 16:44

 

動画:http://www.youtube.com/watch?v=Bi25HPEe0Sc

 

金子一義氏の質問

 

議長 金子一義君。(野次、のち拍手)

 

金子 自由民主党の金子一義です。私は自由民主党・無所属の会を代表して、只今議題となりました両法案につきまして、野田内閣総理大臣に対し、質問いたします。

 

その前に、只今自民党野田毅議員の答弁に対し、我々が本当に聞きたい事は、「全てこれからの審議を通じて」と繰り返された答弁、この本会議の場を審議の場と考えておられないんでしょうか。(拍手)一番聞きたい問題で、小沢さんの問題はどうなったんですか。問責決議問題はどうされたんですか。(拍手)改めて私からも今の問題を繰り返し答弁を求めさせていただきます。(拍手)誠実にお答えいただきたいと思います。

 

まず、経済成長と消費税増税の関係について伺います。今回の法案にはいわゆる景気条項として今後10年の平均で名目成長率3%程度、実質経済成長率2%程度を目指した、望ましい経済成長のあり方に早期に近づける、そのための総合的な施策の実施、その他必要な措置を講ずるとされております。

 

そもそもこの数値は民主党政権において閣議決定された新成長戦略や日本再生の基本戦略において掲げられた目標であり、この実現に野田内閣が取り組むのは当然であります。

 

わざわざ法案に規定せざるを得なくなったのは、党内事情があったとマスコミで報じられておりますが、その結果、この当然の目標があえて法案に明記されると、この数値は単なる努力目標を超えた大きな意味を持つ事になったと考えます。すなわち、名目3%実質2%の経済成長の実現が、消費税増税の前提条件となった、あるいは、少なくとも、デフレ脱却が確実に見込める状況が必要であると思いますが、総理の認識を伺います。

 

名目3%実質2%が民主党の新成長戦略、日本再生戦略に留まっているならいざ知らず、我々が政権に復帰した後、こんなどう解釈するのか理解に苦しむ附則に縛られるのはごめんこうむりたいと思います。

 

一方、消費税5%の引き上げで、実質GDPを1.5%程度押し下げると言われる中、どのような施策で成長を達成していくのか、そのための予算をどう確保していくのでしょうか。

 

民主党の新成長戦略、日本再生戦略に並べられている項目、人、物、金の交流、アジアの成長力の取り込み等は、消費税とは関係なく、わが国が取り組む課題であります。

 

では、附則に掲げられた高いハードルを越える牽引力は何なのか、具体的施策を示していただきたい。特にデフレ脱却の道筋を示してない事は、致命的であります。デフレからの脱却を図らずして消費税増税した場合、消費と投資の更なる減退、経済的損失の膨張を招き、雇用への悪影響を拡大するとの認識は、共有されていると思います。デフレからの脱却とは、すなわち名目GDPを底上げすることであります。名目成長率は、我が国で19年連続で3%を下回っており、この間の平均はプラスの0.01%と、まさに失われた20年を象徴する指標であります。

 

一方で、OECD加盟国の平均名目成長率は、直近10年間の平均でプラスの4.3%であり、日本経済にとって高く見える3%の名目成長率は、世界的には最悪レベルを抜け出して普通の状況に戻るというものであります。

 

このような状況を踏まえれば、やはり、名目3、実質2%の経済成長に示される経済成長をないがしろにして、消費税率のみを引き上げる事は、絶対に避けるべきであります。

 

しかしながら、デフレ脱却に向けた関係閣僚会議は、つい先月初会合を開いたばかりであり、具体的な政策を早期に実現する事は到底困難であると思われます。

 

このように、デフレ脱却に向けた動きが鈍い民主党政権下では、日本経済はその実力を発揮することができないと私は考えますが、総理はどう対応されようとしているんでしょうか、伺います。

 

野田総理は、消費税増税とマクロ経済の関係について、将来の不安をなくしていくことで消費や経済を活性化させる要素もあると述べております。この主張には、増税や歳出削減を進めても、社会保障制度の持続可能性に対する国民の不安をなくすことによって、逆に消費を喚起するという、いわゆる非ケインズ効果の発現が盛り込まれていると思います。

 

しかし、かつて経済財政白書が指摘したように、非ケインズ効果を引き出すためには、内閣に対する国民の信頼が大前提となっていることをお忘れですか。(拍手)各種の世論調査の結果を引用するまでもなく、バラ撒きをやろうとして既に国民の信頼を失っている野田内閣では、この効果を発現させることは到底期待できそうにもありません。この指摘を総理はどう受け止められているかを伺います。

 

次に、野田内閣の財政健全化への姿勢を伺います。野田内閣が2月17日に閣議決定された社会保障・税一体改革大綱では、今回の消費税増税に引き続き、少子高齢化の状況、財政の状況、経済の状況などを踏まえつつ、次の改革を実施することとし、今後5年を目途にそのための所要の法制上の措置を講ずること、これを今回の法案の附則に明記することとなっております。しかしながら今回の提出法案においては、これがすっぽり抜け落ちております。これは、野田内閣自ら閣議決定した大綱に反するのではありませんか。今回5%消費税、5%消費増税したとしても、2020年にはプライマリーバランスの黒字化を目指すとしている民主党政権下では、更に6%程度の消費税相当の財源が必要なのではないですか。

 

閣議決定した方針を簡単にすり替えてしまう、その姿勢は自らの信じる道を進む不退転の決意とはまったく異なるものであり、野田内閣の財政健全化への姿勢をはなはだしく疑わせるものであります。なぜ逃げたんですか。民主党内の反対が強かったからですか。国民に、国民にどう説明するのですか。野田内閣自らが閣議決定した大綱と、今回の提出法案の齟齬について、総理からの説明を求めます。

 

党内の法案決定過程で、将来の財政の姿を担保する重要なパーツが抜け落ちたり、書き込まれなくてもいい規定が盛り込まれ、かえって大変な重荷を背負わされている、極めて不可解な法案になっていませんか。このままでは、到底賛成できません。

 

野田内閣の姿勢に関わらず、我が国の財政健全化は喫緊の課題であります。我々自民党は単に社会保障財源の確保、赤字国債削減による財政再建に留まらず、本来財政が持つ対応力を回復させるまでのことを消費税を含む税制抜本改革の狙いとしております。この考えの下、自民党は、増税によって生じた余力で、余力の一部を使い、財政出動を行って、デフレ脱却を図り、その上で、景気回復後に財政出動を抑制する政策を取るべきと考えます。そして、この際に、行うべき財政出動は、日本経済成長力強化につながる、未来への投資といたします。

 

自民党政権下で景気状況に応じた財政の抑制がかつて適切に為されたのかということについては我々も反省するべき点があることを認めた上で、消費税率引き上げを契機として、我々は、失われている財政の対応力の回復を図りたいと考えますが、総理のご所見を伺います。

 

今年のダボス会議で指摘されたように、先進国で見られる深刻な所得格差は、極端な富裕層と極端な貧困層を生み出し、民主主義と市場経済を中核として支えてきた中間層の崩壊を招いております。しかし、我々はまた、新興国や途上国において存在感を示す中間層の存在も知っています。彼らは成長力の原動力となり、巨大な市場を生み出し、安定した民主主義の土台となりつつあります。

 

翻って日本の現状はいかがでしょうか。野田総理は、「分厚い中間層を作る」と度々発現されていますが、最低年金保証に代表される民主党政権の政策は、成長よりパイの配分に軸足を置きすぎているのではないでしょうか。(「その通り!」)

 

そもそも、新たな財政出動を認めていない。これでは、単に赤字国債の削減に振り向けるだけの、いわばこれまで貸したものは返してもらうという取立て型の発想に支配されているのではないですか。つまり、国の財布を傷めることなく、本来中間層が得るべき所得を低所得者に配分しているだけと考えますが、総理の認識を伺います。

 

中間層の意欲や活力を削ぐだけの政策では、デフレからの脱却と安定的な経済成長を望む事はできません。財政健全化と経済成長を如何に両立させるか、その鍵を握るのが中間層の意欲と活力であります。

 

我々自民党は、消費税の導入以来、働き手の中核である中間層に対し、累次、累進税率をフラット化してまいりました。政権交代以降の生活保護受給者の急増に現れているように、このまま民主党政権が続けば、緩慢な衰退を余儀なくされるのではないか。これが、国民の抱く不安の根源とも言えます。この国民の問いに対し、総理はどう答えるのか、お聞かせ願いたい。

 

最後に一言申し上げます。今回の社会保障と税の一体改革の議論を通じて我々政治家が国民に為すべきことは、一体改革を行った後の我が国の社会・経済の姿やビジョンを示すことであります。これから特別委員会でこうした将来像について真摯に意見を交わし、この難局を乗り越えて行こうではありませんか。

 

野田総理の尊敬する政治家、大平正芳元首相は、昭和53年の一般消費税(仮称)を掲げて選挙に敗れました。最大の敗因は、身内の反乱でした。このことを先般の予算委員会でも私は指摘いたしました。これを肝に銘じておられることと思いますが、民主党内における総理のリーダーシップを注視しつつ質問を終わります。(拍手)

 

野田総理の答弁

 

議長 内閣総理大臣、野田佳彦君。

 

野田内閣総理大臣 自民党金子一義議員のご質問にお答えいたします。

 

まず、小沢議員が消費税の議論で反対をしているけれど、ということについてのお尋ねだと思います。これは先ほど野田議員のご質問にも包括的にお答えしたつもりなんですが、長い間時間をかけて、そして民主的なプロセスを経て結論を得てきているわけでございますので、小沢議員に限らず、民主党の議員はこの結論を十分尊重しなければいけないというふうに考えております。

 

それから、二大臣の問責決議に対しての対応についてのお尋ねでございます。問責をひとつのハウスの中で受けたということは、これは真摯に厳しく受け止めなければいけないと思います。指摘をされることを踏まえて、反省すべき点は反省をしながら、この二大臣だけではなくて、全ての閣僚が、緊張感を持って職責を果たしていただきたいと考えているし、(野次)そのような指示をしているところでございます。(野次)

 

次に、消費税率引き上げ景気弾力条項についてのご質問をいただきました。デフレ脱却や経済活性化に向けた取り組みは重要であり、これらと一体改革は同時に進めていかなければなりません。このため、法案では、平成23年度から32年度までの10年間の平均において、名目3%、実質2%程度の経済成長を目指すという政策努力の目標を示し、こうした望ましい経済成長のあり方に早期に近づけるため、デフレ脱却や経済活性化に向けて必要な施策を講じていく責務を課しています。

 

ただ、これは消費税率引き上げの前提条件として規定をしているものではございません。

 

次に、成長戦略の施策とデフレ脱却についてのご質問をいただきました。日本経済を再生させ、その活力を高めていくことは、将来に繁栄を引き継いでいくために不可欠であり、全力で取り組んでいるところであります。

 

グリーンイノベーションでは、国の戦略目標を設定して、規制制度や予算の改革等に取り組みます。まずは7月1日に再生可能エネルギーの固定価格買取制度を実施し、更に、夏までに大胆な製作パッケージをグリーン成長戦略としてまとめます。

 

ライフイノベーションにおいては、臨床試験体制の強化、医療機器と再生医療に関わる規制の見直し、研究開発の一元的な支援等は重要課題として取り組んでまいります。

 

また、資金を必要とする主体に対して、より円滑に成長マネーが供給されるための仕組み作りの具体化を速やかに行ってまいります。

 

更に、女性の活躍を推進するため、関係閣僚による会議を設けて重点課題を整理し、女性雇用の見える化などの取り組みを強化してまいります。

 

こうした具体的な施策を、日本再生戦略に盛り込み、財政規律を守りつつ必要な財源を確保し、着実に実行してまいります。

 

また、政府としては、景気の持ち直し傾向を確かなものとするとともに、長引くデフレを克服するため、金融政策を行う日本銀行との一層の連携強化を図り、切れ目のない経済財政運営を行っております。

 

新成長戦略の加速や日本再生戦略の策定実行など、デフレ脱却に向けた取り組みを全力で進めてまいります。

 

次に、消費税とマクロ経済についてのお尋ねがございました。財政赤字や債務残高の増大は将来の社会保障などへの不安を通じて家庭の消費を抑制し、国内の実体経済や国民経済にも好ましくない影響を与えていると考えております。社会保障と税の一体改革により、社会保障の安定財源を確保し、財政健全化を進める事は、こうした将来への不安を取り除き、人々が安心して消費や経済活動を行う基礎を築くものと考えております。

 

財政再建により消費などが増加する場合は、非ケインズ効果と呼ばれますが、この効果が発現する前提は、かつての経済財政白書でも述べている通り、政府の財政構造改革へのコミットメントに対する国民の信頼が重要であります。そうであるからこそ、この一体改革の実現について、私の内閣において、全力を挙げて取り組んでいるところでありますので、是非とも国会そして国民の皆様のご理解を賜りたいと思います。

 

次に、今後の改革についての大綱と法案の関係についてのお尋ねがございました。大綱においては、今後の改革の検討に関して今回の法案の附則に明記するとしておりましたが、民主党における法案の議論も踏まえて、まずは今回の一体改革の実現に向けて政府与党一丸となって全力で取り組んでいくべきであると判断をし、今回の法案の附則に明記しないこととなったものであります。

 

今後高齢化のピークを迎えることを考慮すれば、今後も改革を進める必要があることに変わりはなく、社会保障制度の持続可能性を確保するとともに、2020年度までに基礎的財政収支を黒字化するなどの財政健全化目標を達成するという観点に立って、更なる検討・議論を行なっていくべきと考えております。

 

次に、消費税率引き上げを契機として財政の対応力の回復を図るべきとのご質問をいただきました。今回の社会保障と税の一体改革は、社会保障の充実・安定化のための安定財源確保と、財政健全化の同時達成への、第一歩を踏み出すものであります。ただ、先ほども申し上げましたように、基礎的財政収支の黒字化、更に言えば、金子議員のお父上がご尽力された赤字国債脱却による財政の対応力の回復には、更なる努力が必要であります。

 

他方、議員ご指摘のデフレ脱却や経済活性化に向けた取り組みが重要である事は言うまでもなく、これらと社会保障と税の一体改革は同時に進めていかなければなりません。一体改革とともに新成長戦略の加速や日本再生戦略の策定・実行をはじめ、デフレ脱却や経済活性化に向けた取り組みを全力で進め、財政健全化と経済成長の両立を図ってまいります。

 

中間層への対策についてのご質問をいただきました。私が掲げる分厚い中間層の復活のためには、まずは長引くデフレ経済からの脱却を図り、日本経済の再生を通じて、国民生活全体の水準を向上させることが重要であります。同時に、低所得者や非正規労働者が増加する中で、消費税など広く国民にご負担いただきなんがら低年金受給者に対する年金額の加算など、低所得者に対するセイフティネットを強化し、併せて働き甲斐のある人間らしい仕事の実現に向け、非正規労働者の雇用の安定、処遇の改善なども行ないます。

 

このように、成長戦略や一体改革など様々な政策を総合的に展開することにより、中間層の厚みを増していきたいと考えております。

 

中間層の活性化についてご質問いただきました。中間層の活性化を図るためには、中小企業をはじめとする企業の競争力と雇用の創出を両立させ、日本経済全体が元気を取り戻すことが必要です。そのため、企業の国内投資や雇用創出の足かせとなってきた障害を取り除き、産業と雇用の基盤を死守いたします。同時に、新たな付加価値を生み出す成長の種子を蒔き、新産業の芽を育てていくための環境整備をしてまいります。

 

これらを実現をするため、国家戦略会議において新成長戦略の実行を加速するとともに、新たな成長に向けた具体的な工程表を伴う日本再生戦略を、年央までに策定をし、官民が一体となって着実に実行してまいります。

 

以上、答弁を終わらせていただきます。(拍手)

 

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5月11日 衆議院本会議 野田毅氏(自民)の質問と野田総理の答弁

2012/05/15 21:30

 

動画:http://www.youtube.com/watch?v=o_VepCggcXM

 

野田毅氏の質問

 

議長 野田毅君。(拍手)

 

野田 私は、自由民主党・無所属の会を代表して、税制抜本改革2法案について野田総理に質問いたします。冒頭、東日本大震災から1年以上が過ぎましたが、未だに厳しい生活を強いられている被災者の方々に対して、心からお見舞いを申し上げると同時に、被災地の一日も早い復興・再興を目指して、我が党も努力をしてまいる所存であることを申し上げます。

 

また、先般、茨城栃木両県で発生した竜巻や、北関東各地での落雷で被害に遭われた皆様に、衷心よりお見舞いを申し上げます。

 

さて、ようやく、消費税を含む社会保障と税に関する議論が本格的に始まりました。まず、我が党の基本的スタンスを申し上げておきます。

 

我々は、今世紀に入って、急速な高齢化を展望する中で、借金依存体質と安易な増税路線に傾くことのないよう、徹底した歳出構造の見直しや、財投改革、無駄の撲滅を中心に、財政再建を進めてまいりました。しかし、この過程で、安全保障、産業政策や農業対策、人材育成、福祉、医療など、重要な政策経費を削減しすぎた結果、様々なひずみを引き起こし、その結果もあって、2007年の参議院選挙で敗北をいたしました。

 

このことを通じ、我々は、画一的な歳出削減によるだけでは、財政の再建を進めるのは限界があり、無駄の排除の不断の努力と同時に、消費税の引き上げを避けて通れないことを痛感させられました。

 

その反省に基づき、麻生内閣時に、持続可能な社会保障構築と、その安定財源確保に向けた、中期プログラムを作り、税法附則104条を定めました。そして、前回の総選挙における声、特に、一昨年の参議院選挙公約などにおいて、正々堂々と消費税の引き上げを含む税制抜本改革を唱えてきたのであります。

 

また、私事ではありますが、大平総理の一般消費税を皮切りに、地元で1万人の反対集会の中で、藁人形まで作られ、最後は燃やされた、中曽根総理時代の売上税、竹下総理や山中先生の下で論争し、その成立の際に、ともに涙をした消費税を思い起こします。

 

消費税引き上げには、政党や政治家にとって、それだけの政治リスクがあるのです。

 

我々はそれだけ人生をかけて、政治生命をかけてやってきているんです。(拍手)

 

従って、我々は税制改革の足を引っ張る気持ちはまったくない。むしろ推進勢力であります。我々は、前に進めたい気持ちは溢れるほどあるにも関わらず、進められないハードルがあって、すんなり進むには残念ながら違和感が拭えません。

 

総理、よく身の回りを見てください。本当に議論を進められる環境は整ったと思えますか。国民の理解、民主党内政局、政策理念、それぞれに大きな壁があります。このことを政策の中身の議論に入る前に指摘をし、総理のリーダーシップの下、その壁を取り除くことこそ、今総理に求められているのであります。(拍手)

 

国民理解とは、国民との契約であるマニフェストのことであります。このたびの消費増税はマニフェスト違反であり、国民との契約違反ではないかという国民の批判に、どう答えますか。先日、我が党の大島副総裁に対する答弁で、相変らずチマチマとした詭弁まがいの言い訳を聞きましたが、誰も納得しておりません。何よりも、マニフェスト作成の主役のひとり、小沢さんが、明確な違反だと言っているではありませんか。(拍手)総理は、この小沢発言について、国民にどう説明されますか。

 

そもそも、総理自身も、前回の総選挙の際には、消費税の引き上げの必要性を訴えるどころか、その前提としてシロアリ退治が先だと、真っ向から違うことを言っていたのではありませんか。

 

それがなぜ急に政治生命を懸けるところまで成長されたのか。リーマンショックや東日本大震災のせいにしているようでありますけれども、では、リーマンショックや大震災がなかったら消費税増税は喫緊の政策課題ではなかったと言うのでしょうか。財政の責任者となって学習をされたのであれば、私はそれでもよいと思います。普天間問題と同様に、国政を預かる立場になれば、結局は戻るべきところに戻ったのでありましょう。

 

総理、まずは、国民に対して率直に、野党時代の自分の考え方が甘かった、間違っていたと、素直に非を認め、謝罪した上で、改めて国民に理解を求めることが、この消費税議論に入る前に為すべきことではないでしょうか。(拍手)

 

多くの国民が釈然としないのは、こうした総理の過去と現在の言動、そして、増税はしないと言った民主党マニフェストの存在ではないでしょうか。この場で釈明すべきです。(拍手)

 

政権の存続を懸けるくらいの大改革は、大課題は、議院内閣制の下では、政府与党が一体となって事に当たるのがイロハではありませんか。特に、消費税のような問題では、過去において政権与党が一丸となって進めても困難を極めた、重い政治テーマであったことは承知のことでしょう。まず、党内の一体化に全力を尽くす。むしろそれがスタートであります。誰が見ても公然たる反対勢力が、現在もなお党内で大手を振っているではありませんか。

 

総理は、言葉だけで、一体党内を取りまとめるための具体的な動き、努力を、自ら行ってこられたんでしょうか。特に、総理、このたび小沢さんの党員資格の復活に際して、少なくとも消費税賛成への約束を取り付けたのですか。(拍手)そのような努力もしないで、今後説得できる見通しはあるのでしょうか。

 

また、強調したいのは、このたびの消費税議論だけではなく、決められない政治の大きな原因は、衆参のねじれが問題なのではありません。与野党のねじれも原因ではない。そもそも、与党内のねじれこそが問題なのです。(拍手)我が党に協議を呼びかける前に、まず与党内の一体化を求めることが先であります。

 

党内を二分したままでもあえて断行すると言うのなら、最低限、総理は、幹事長以下の執行部との綿密な打ち合わせと意思疎通が当然必要である。これは常識であります。

 

ところが、野田総理は、一体改革に政治生命を懸けているとおっしゃるけれども、一方で、肝心の幹事長以下の皆さんは、消費税よりも、党を割らないことを優先しているではありませんか。継続審議や大幅な会期延長などということが、連休前から民主党内から流れているということを、総理、あなたは、どう受け止めているのか、お答え下さい。

 

この状態のままで我が党に協議を求める事は、不成立の場合の責任を野党の非協力に転嫁をしようという意図があるのではないかと勘繰らざるを得ません。総理という頭と、党執行部という胴体がバラバラでは、与党として政権を担当する資格はない。政治生命を懸けるなら、いっそのこと、民主党を解党したらどうですか。

 

この党内政局をどう乗り越えるのか、総理の真意、今後の民主党の対応方針が明確でないことが、大きなハードルとなっておるんです。

 

いずれにせよ、総理に党代表として党内をおまとめになり、6月21日の会期内までに採決を行う覚悟のほどをお伺いをいたします。(拍手)

 

さて、私は税制改革の重要性、必要性は長年訴えてきましたが、一体改革とはあえて言わなかったんです。野田総理、社会保障と税の一体改革の理念とは、そもそも何なんでしょうか。誰が一体という言葉を使い始めたんでしょうか。いつから社会保障と税の一体改革を、民主党政権の最重要課題と位置づけるようになったんですか。政策論議なく、政治と金を中心に展開された民主党代表選、その後の第二次菅内閣、その時に始めて、TPP、法人税減税と並んで、唐突に言い出したのではありませんか。(「そうだ!」)政策的なバックボーンはそれまで聞いたことがありません。動機不純は明らかだ。経済界、マスコミ、そして、自民党支持層の上前をはねようというさもしい意図、党利党略的発想でやったと断ぜざるを得ません。また、福田・麻生内閣の社会保障国民会議中間報告を横取りをしようとしたことは明らかではないですか。

 

更に、消費税引き上げという鞭だけではまずいと思って、飴を用意したのでしょう、マニフェストに拘って、年金や子育て、後期高齢者医療制度など、上乗せ、はみ出し、後退をさせて、厚化粧を施してしまったために、問題が拡大したのであります。

 

結局、年金制度の矛盾や低所得者へのバラ撒き拡大等、消費税の使い道としては大きな問題をビルトインしてしまいました。社会保障改革の本質は、保険料や税金を負担する立場なくして給付のあり方を論ずることはできないことを明確にすることから始まるのであります。(拍手)

 

我々は、この理念なき社会保障改革案なるものが、消費税論議の大きな障害物、これを前提する限り、前には進めないと考えています。(拍手)

 

以上、いくつかの超えなければならない壁、ハードルを指摘してまいりました。是非政府与党はこれらのハードルを処理していただきたい。そして、我々も冒頭述べたように、前に進めたいんです。社会保障の問題については、各分野について特別委員会の論戦を通じて、問題点を詳細に指摘してまいります。その上で、社会保障の給付と負担のあり方の基本的な我が党の考え方を取りまとめたいと思っています。

 

それが受け入れられることを前提として、その財源たる消費税の論議に入りたいと考えています。

 

消費税への対応については、法案そのものが率直に言って検討事項のオンパレードで、よく法制局がこのような形での法案を了承したものだと目を疑いました。今後は特別委員会で問題点を指摘してまいりますけれども、いずれ環境が整えば、我々の考え方を示すことになります。

 

今日は最も気になる一点だけ触れます。政府は、低所得者対策として、給付付き税額控除の導入を検討しているようですけれども、給付付き税額控除は、不正直に申告した人が逆に過大に給付を受け取る可能性があって、二重の意味で不公正を拡大されるものだと私は考えています。基本的に、所得税の課税最低限以下の者の所得は、国税庁で把握できるわけがありません。どのように低所得者の所得を捕捉するのか。加えて、マイナンバー法案によっても、金融所得の把握はできないのではないですか。(拍手)給付付き税額控除は実際に実施可能なのか、総理の見解を伺いたい。

 

政治の基本は信頼です。しかしながら、信頼が整っているとはとても思いません。先月参議院において田中防衛大臣、前田国土交通大臣に対する問責決議案が可決されましたが、未だに総理は立法府の意思を無視しているだけではなく、誰が見ても不適格な大臣を更迭できずにいます。あなたの見識よりも、党内力学の反映だと、国民は見ており、これでは国民から信頼は得られません。

 

更に、冒頭で述べたように、総理自身も自らの変節について釈明もありません。

 

総理、消費税増税社会保障一体改革へのあなたの思い、方向性は間違ってはいないんです。ただ、それを今行なう環境を整えるための努力を、国民に対して、そして党内に対して行ってきているのかが問題なのです。

 

我が党は、正直に誠実に説明を重ねることを旨とし、甘い言葉で選挙民を誘惑するような事はいたしません。民主党の考えは、現実には存在しない夢を売る青い鳥政策であり、普天間基地移設問題の迷走と同じではありませんか。もはや通り一辺のチマチマした詭弁まがいの言語を弄することなく、潔く、誠実に、正直に、素直に語ったらいかがですか。

 

総理、ならびに与党のみなさん、まさに政局ではなく大局に立って、謙虚に反省すべきは反省し、判断していただきたい。正直に国民に説明し、決めるべきは決め、進めるべきは進める政治を目指してほしい。国民の閉塞感が極まっている結果、新たな政治勢力への期待となっていることは承知の通りです。

 

ちなみに、大阪維新の会などが主張している消費税を全額地方税にとか、所得税のフラット税率化についてどう考えているのか、総理に所管をお伺いしておきます。

 

我々は正々堂々と国家国民のために本音の議論で、本音で議論を行ないたいと願っております。そのことを申し上げ、私の質問を終わらせていただきます。ご清聴ありがとうございました。(拍手)

 

野田総理の答弁

 

議長 内閣総理大臣、野田佳彦君。(拍手)

 

野田内閣総理大臣 自由民主党野田毅議員のご質問にお答えをいたします。

 

まず、国民の理解、民主党内、政策理念と私のリーダーシップに関するご質問をいただきました。野田議員から、消費税を含む社会保障と税の一体改革に関する自由民主党の基本的なスタンスをご説明いただきましたことに対し、まず感謝申し上げ、敬意を表します。

 

大平総理時代の一般消費税議論に始まり、野田議員が日本国を思いながら汗と涙をされたお話についても、尊敬の念を持って伺わさせていただきました。野田議員からちょうだいした教訓と叱咤を胸に刻み、ご指摘の壁を乗り越えて一体改革を成し遂げる決意、政治生命を懸けてやりぬく覚悟を貫いてまいります。

 

税制改革の推進勢力であるという力強いご主張を伺って改めて思ったことは、与党と野党という立場の違いこそあれ、我々は国民のため、この国のために、共通の問題意識を持ち、同じ方向性の解決方法を志向をしている、そして、今為さなければ改革の実現はこの先もないということであります。協力は無条件ではない、三つの壁を私のリーダーシップで乗り越えよという議員のご忠告について、確かに国民の理解、政策理念、そして民主党内のことは私自身、内閣全体、与党として乗り越えていかなければならないことであり、全力を傾注をしてまいりたいと思います。(拍手)

 

同時に、民主党自民党の前には、大河が横たわっているように見えますが、国民は、橋をかけ、双方が歩み寄って胸襟を開いて話し合い、握手することを求めております。我々が改革の大義を同じくする限り、渡るべき河は広くなく、深いものではありません。必ず乗り越えられると確信をしております。

 

虚心坦懐、誠心誠意を持ってこれからの国会審議の中で私の決意を体現させてまいります。大局に立って建設的かつ実りある審議を進めていただき、改革を必ず実現させるために、必ず一致点を見出してまいりたいと存じます。(拍手)

 

次に、消費税とマニフェスト等との関係についてのお尋ねがございました。民主党は総選挙の際に、今回の任期中に消費税引き上げはしない、税率引き上げを実施する際には国民に信を問いますと主張いたしました。今回の提案が、このお約束自体に反するものではないとしても、野田議員のおっしゃることをまったく否定するつもりはありません。先の総選挙における私たちの発言の中に、舌足らずや行き過ぎた点があったこと、そして、マニフェストを含めて野党時代の私たちに甘さや検討の不十分さがあったことについては、真摯に反省し、お詫びをいたします。

 

そして、今日待ったなしの改革の必要性について国民の皆様のご理解を十分にいただいていない点については、今後乗り越えるべく全力を挙げてまいりたいと存じます。改革の必要性について、過去一貫して改革を目指してこられた野田議員に、ここで改めてご説明するつもりはございませんが、国会審議を通じて国民の皆様にも十分に説明をつくし、また、自由民主党のご批判とご提案をお伺いをしながら、一致点を見出し、共通の課題である改革実現をなんとしても今国会において実現したいと考えております。何卒ご協力をお願いをいたします。

 

次に、民主党内と会期内成立についてのお尋ねがございました。先ほどの三つの壁というご指摘に関連するご質問かとは存じます。

 

まず、民主党内に様々な意見があることは否定をいたしません。しかし、民主党にも自由民主党と同様、自由な議論という党風と、党の意思決定のルールがございます。確かに民主党は、一昨年の参議院選挙で敗北を喫し、消費税の議論において慎重な意見があります。しかし、昨年の6月の一体改革成案、今年1月の素案と大綱、そして3月の法案閣議決定、国会提出に至る議論と決定という積み重ねがございます。まさに丁寧な議論と決定を積み重ねてまいりました。国民に責任を持ち、政権を担う与党として、大変重い党議の決定であります。

 

従って、所属議員全員がこの決定を尊重する義務を国民に対して負っており、党議拘束は、党所属議員である限り、処分云々に関わらず、全員にかかっております。そして、幹事長を先頭に、執行部全体が今国会での一体改革実現に固い決意と意思統一を行っており、会期延長に言及した党幹部はおりません。今国会における成立に向けて意見があれば説得をし、全党が一致結束して対応することを確信し、また、全力を挙げていく決意であります。

 

次に、社会保障・税一体改革の理念についてのお尋ねがございました。社会保障と税の一体改革とは、社会保障の充実・安定化と、財政健全化を同時に達成する事により、少子高齢化が進む中、社会保障制度を持続可能なものとし、若い世代を含め、国民が安心で希望と誇りが持てる社会の実現を目指すものであります。

 

こういった理念に基づく一体改革は、自公政権下での社会保障国民会議や、安心社会実現会議などにおける議論も踏まえ、民主党政権下では管内閣において初めて取り上げられ、政府与党として取り組みを進めてきたものでございます。

 

私は、民主党代表選挙においても、その必要性を掲げ、政権発足後においても最重要課題のひとつとして持続可能な社会保障と財政健全化を一体のものとして取り組んでいるところでございます。

 

次に、給付付き税額控除、およびそれを実施する際の所得捕捉等についてのお尋ねがございました。消費税に関わるいわゆる逆進性の問題を踏まえ、低所得者対策を考える必要があり、そのひとつとして給付付き税額控除の導入を検討しております。この給付付き税額控除制度について、その適正かつ効率的な運用を確保するためには、諸外国の例も踏まえれば、番号制度を用いた所得把握のための仕組みが整えられている必要があると考えています。

 

給付付き税額控除の制度設計に当たっては、ご指摘のように、所得把握のあり方などの執行面での対応可能性を含め、様々な論点がありますので、総合的な検討を行っていく必要があると考えております。

 

潔く誠実に正直に素直に語るべきとのお尋ね、ご提案がございました。野田議員から懇切丁寧なアドバイスをいただき、本当に感謝をしております。確かに、内外共に難題が山積をしており、初めて政権を担っている民主党にとっては反省と教訓の毎日であることを率直に申し上げます。

 

しかし、自由民主党は何十年もその重荷を背負い、責任を果たされてこられました。民主党もまた、国民の負託を受けた以上、政権任期内において責任を全うしない限り、健全な議会制民主主義の証でもある選挙による国民の政権選択というシステムは確立しないと確信をしております。

 

脱イデオロギー、政策連合という考え方は、政党間の垣根を低くして、国会におけるねじれ現象も今だけのものではありません。新しい政治の構図の中で、問責の問題も改めて考えていく必要性は、与野党共通のものであり、大きな改革に当たっての政党内の議論、政党と所属議員のあり方も問われていると考えます。

 

現在の年金制度も、50年も経ており、改革は不可避です。経済や社会の変化の中で、国民全体が時代の変化への対応と新しい展望を求め、決断する政治、実行する政治を求めております。

 

今問われているものは政党の存在意義と政治家のあり方であるとも思っております。その意義を示すためにも、一体改革を成し遂げ、そして政治生命を懸けるとは、今民主党代表にある者の責任と考えております。

 

最後に、消費税の地方への移管、および所得税率のフラット税率化についてのお尋ねがございました。人口構成が大きく変わっている状況下で、社会保障を持続可能なものにしていくためには、高い財源調達力を有し、勤労世代など特定の国民に負担が集中しない消費税を社会保障の安定財源として確保することが重要と考えます。

 

その消費税を全額地方に移管するのであれば、年金、医療、介護、子育てといった社会保障について、地方に大きな責任を担っていただく必要がありますが、これは結果的に大きな地域間格差を生じさせることにもなりかねず、果たしてそれで国民の理解が得られるかどうか疑問であります。また、仮に消費税を地方に移管する一方で、社会保障の根幹は国が担うとするならば、その財源は現役世代に負担が集中する所得税や保険料などで確保することとなり、世代間の公平の観点から問題があると考えております。

 

次に、消費税とともに車の両輪を成す所得税は、累進的な税率構造による所得再分配機能を特徴としておりますけれども、所得税による所得再分配機能は、近年低下をしてきており、今後消費税率の引き上げにより税制全体としての累進性が更に低下することも踏まえれば、所得税については、むしろ累進性を高めるための改革を進める必要があると考えております。

 

以上、答弁とさせていただきます。(拍手)

 

(野次)

 

議長 内閣総理大臣から、答弁を補足したいとのことであります。これを許します。内閣総理大臣、野田佳彦君。

 

野田内閣総理大臣 野田議員の2番目のご質問の中で、リーマンショックや大震災がなければ消費税増税は喫緊の課題、政策課題ではなかったのかという、そこについてキチッと正面からお答えをしていないのではないかということでございましたので、あえて付け加えをさせていただきたいというふうに思います。

 

リーマンショックや大震災も、これはひとつの要因ではあります。でも、その震災の前から、社会保障の持続可能性、あるいは財政再建を考えた時に、消費税はいずれにしてもその前から大きな政策課題だったことは間違いございませんが、それにプラスの要因になっているということも事実だということで答弁とさせていただきたいというふうに思います。(拍手と野次)

 

 

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5月10日 衆議院本会議 子供子育て3法案 馳浩議員への答弁(小宮山厚労大臣、平野文科大臣)・再質問

2012/05/14 22:33

 

動画:http://www.youtube.com/watch?v=580v89iuTqw#t=20m08s

 

小宮山厚労大臣の答弁

 

議長 国務大臣、小宮山洋子さん。(拍手)

 

小宮山厚生労働大臣 馳議員から、厚生労働大臣に対して1問ご質問いただきました。子供子育て新システム関連3法案の社会保障審議会での審議についてですが、社会保障審議会児童部会で、平成22年2月17日、平成23年10月31日の2回、社会保障審議会で、平成23年8月29日、平成24年1月30日の2回、内閣府に設置された子供子育て新システム検討会議ワーキングチームでの検討状況などをご報告し、審議をしていただきました。なお、社会保障審議会社会保障審議会児童部会は一般傍聴が可能で、議事録も公開しています。

 

次に、少子化対策担当大臣として、10問ご質問いただきました。まず、認定子ども園の見直しや検証についてですが、認定子ども園は、幼稚園制度および保育所の制度を基礎とした上で、幼児期の学校教育および保育を一体的に提供する幼保一体型の先駆的取り組みであり、施設を利用している保護者や認定を受けた施設から高く評価されています。

 

そのあり方については、制度施行後、認定子ども園制度のあり方に関する検討会や、子供子育て新システムの検討会議で、関係者からヒアリングも行い、議論を重ねてきました。認定子供園での課題としては、財政支援が不十分であること、幼稚園と保育所の制度を前提としているため二重行政であることなどが挙げられています。

 

今回の法案では、こうした課題に対応するため、子供園給付や総合子供園制度の創設により、財政措置や二重行政の解消を図る事にしています。

 

認定子供園と総合子供園の違いについてですが、認定子供園は、幼稚園と保育所の制度が前提であるため、認可や財政支援で二重行政となっているという課題が指摘されていました。総合子供園は、これまでの認定子供園の成果を活かしつつ、こうした課題に対応した仕組みと考えています。

 

既存の認定子供園の改善によって待機児童解消をすべきではというご指摘ですけれども、認定子供園は、幼保一体化の先駆的な取り組みだという認識を持っています。一方で、幼稚園と保育所の制度が前提となっているため、施設や会計に関して別々の制度が適用されるといった二重行政の課題があるということ、また、安心子供基金による財政支援が不十分であることが指摘をされています。こうしたことにより、認定子供園の設置数が伸び悩んでいることから、制度の見直しを行い、認定子供園制度を更に発展させた形で総合子供園制度に移行する事にしました。

 

同時に、ご指摘の待機児童の問題に対応するため、市町村新システム事業計画の策定による地域の保育需要の把握と計画的な整備、指定制度の導入による多様な主体の参入、地域型保育給付の創設による、小規模保育事業等の多様な保育事業の推進などに取り組み、こうしたことによって待機児童の解消を加速していきたいと考えています。

 

総合子供園の待機児童対策としての効果と設置目的についてですが、その目的は、もちろん待機児童の解消もありますけれども、総合子供園は質の高い学校教育・保育と、家庭での養育支援を一体的に提供する施設として創設するという目的がございます。ご指摘の通り、待機児童のおよそ8割が、3歳未満の子供ですが、待機児童の状況や学校教育・保育に対するニーズは地域によって様々です。このため、総合子供園にゼロ歳から2歳児の受け入れを、全国一律に義務付けるということはしていませんが、調理室の設置支援や、ゼロ歳から2歳児に対する経費を見込んだ単価設定などのインセンティブを付与することなどによって、地域の実情に応じて待機児童が多いゼロ歳から2歳児の受け入れが進むようにしていきたいと考えています。

 

これに加えて、子供子育て新システムでは、保育に関する仕組みを変えることで、保育需要があるところで機動的に質の確保された保育の量的拡充を図ることができるようにしています。具体的には、市町村子供子育て支援事業計画の策定、指定制度の導入、地域型保育給付の創設による多様な保育の推進など、新たな仕組みを導入して待機児童の確実な解消を目指していきます。

 

幼稚園の預かり保育の拡充についてですが、幼稚園の預かり保育は共働き家庭の子供を一定程度受け入れているので、預かり保育の拡充は3歳以上の子供の待機児童対策として有効な手段のひとつだと考えています。

 

一方で、現在の預かり保育は待機児童の80%を占める3歳未満の子供を対象としていないこと、担当する職員に保育士資格が必要とされていないこと、私学助成による助成額等も、長時間の保育を前提とした水準でないことなど、待機児童対策として活用する上では課題もあります。

 

子供子育て新システムでは、幼稚園の総合子供園への移行を促進することによって、3歳未満の子供の受け入れも可能とし、幼稚園教諭の免許と保育士資格の両方を持つ保育教諭が担当することにし、現在の預かり保育を利用している3歳以上の子供も含め、保育の必要性の認定を受けることで、保育にかかる費用に応じた子供園給付が支給されるなど、現在の制度の課題を解決して待機児童の解消を一層促進していきます。

 

保育への株式会社参入への懸念についてですが、保育をする時に子供の安全、これは最も大切なことなので、これまでも認可施設、認可外施設を問わず、保育施設で発生した重大な事故の状況を把握し、事故防止のための措置を取ってきました。平成12年度から保育への株式会社の参入は可能になっていますが、その際も、認可基準を満たす事はもとより、設置者について適正に審査を行なうよう求めてきました。

 

新システムでも、株式会社の参入を認めることにしていますが、質の確保のための客観的基準を満たした施設のみを指定し、指定については5年ごとの更新制とし、定期的なチェックを行うほか、市町村による報告聴取、立ち入り検査等の指導監督を実施する、また、質に関わる情報開示を義務付けるなど、質の確保のための仕組みを設けます。こうしたことによって、質の確保された学校教育保育が確実に提供される仕組みにしていきたいと考えています。

 

子供園給付を個人給付とした理由ですが、全ての子供が尊重され、その育ちが等しく確実に保証されるためには、施設側の整備の縦割りの視点で考えるのではなく、利用者の側の施設横断的な視点、すなわち、子供本位の視点で考えることが必要です。このため、既存の幼稚園や保育所の縦割りの制度を再構築して、双方にまたがる包括的な制度に改めるとともに、利用者の受給権に着目して、個人給付の仕組みを導入する事にしました。個人ッ給付の仕組みでは、子供ひとりひとりについて受給資格や必要性の確認・認定が行われることになります。そしてこれを通じて把握された地域の学校教育・保育のニーズに応えられる体制を確保する事により、全ての子供に対してそれぞれのニーズに応じた学校教育・保育を確実に保証していきます。

 

総合子供園の創設についてですが、新システムでは、認定子供園制度についても検証を重ねた上で、その課題を解消し、幼児期の学校教育・保育を一体的に提供する施設として総合子供園を創設する事にしています。総合子供園は、認定子供園の全ての子供に質の高い幼児期の学校教育および保育を一体的に提供するという趣旨をしっかりと引き継ぐものだと考えています。

 

直接契約の導入に伴う懸念ですが、新システムでは、市町村は管内の施設や事業者の情報を整理し、子育て家庭に広く情報提供し、相談に対応するなど、利用者を支援します。また、待機児童が発生しているような場合には、保護者が市町村に利用希望を提出し、市町村が利用可能な施設や事業者を斡旋します。更に、障害児等の特別な支援が必要な子供などに対しては、市町村が利用可能な施設や事業者の斡旋や、利用の要請を行なうとともに、虐待のおそれがある場合などには、利用の勧奨や、入所の措置を行う仕組みにしています。施設や事業者に対しては、応諾義務を課して、正当な理由なく入所を拒否することができない仕組みにしています。このように、新システムでは、市町村が確実に利用者を支援するとともに、ご懸念のような事態が生じない仕組みにしています。

 

幼児教育について子供の置かれた状況による格差を設けるべきではないかとのご指摘についてですが、新システムでは、地域での学校教育保育の計画的整備や総合子供園の創設等により、親の働き方など子供の置かれた状況に関わらず、質の確保された学校教育・保育を全ての子供に保証する事にしています。全ての子供に良質な幼児教育を提供するという点において、目指す方向性は同じだと考えています。(拍手)

 

平野文科大臣の答弁

 

議長 文部科学大臣、平野博文君。

 

平野文部科学大臣 馳議員の方から6つのご質問をいただきました。

 

まず最初に、中教審における審議についてのお尋ねがございました。子供子育て新システムは、省庁横断的な課題であるため、その検討にあたりましては、内閣府に設置されました子供子育て新システム検討会議ワーキングチームにおいて議論が行われてまいりました。その検討過程で、ワーキングチームの検討状況を中教審審議会の初等中等教育分科会に説明し、教育の観点から8回にわたりご議論をいただき、その結果をワーキングチームの方に報告をしてきたところでございます。また、この会議は原則公開、議事録も公表しているところでございます。

 

次に、小学校就学前の子供に必要な幼児教育についてのお尋ねでございますが、現在幼稚園においては義務教育およびその後の教育の基礎を培うものとして、幼児の健やかな成長のために適切な環境を整え、その心身の発達を助長するため、まず教育内容の基準としての幼稚園教育要領と、施設や設備等の基準として、幼稚園の設置基準に基づいた教育が行われております。

 

子供子育て新システムにおいて、新たに創設する総合子供園においても、現在の幼稚園教育と同様の目的や目標に基づき、学校としての基準と児童福祉施設としての基準を併せ持つ基準を適用し、質の高い学校教育・保育を保証することとしております。

 

総合子供園の基準の具体的内容につきましては、省令などで定めることとしており、法案成立後、子供子育て会議の意見を聞きながら制度の施行までに検討をしてまいるところでございます。

 

三点目、教育基本法学校教育法との関係についてのお尋ねでございますが、ご指摘の通り、平成18年の教育基本法の改正において、幼児期の教育が生涯にわたる人格形成の基礎を培う重要なものであることを新たに規定し、これを踏まえた学校教育法の改正において、幼稚園を学校教育体系の最初に位置づけるとともに、義務教育およびその後の教育の基礎を培うものであることを明確化したところでございます。

 

子供子育て新システムは、こうした現行の教育基本法学校教育法の考え方を踏まえて、総合子供園の創設により、親の働き方に関わらず、学校教育を受ける機会を保証するなど、教育の観点からも、子供子育て支援を充実させるものでございます。

 

次に、総合子供園の株式会社の参入についてのお尋ねでございますが、ご指摘の、特区による株式会社立学校について、学校運営や教育活動に不適切な事例があったことは承知をいたしております。この点については、今後特例措置の評価を通じて適切に対処してまいります。

 

総合子供園につきましては、現在株式会社の参入が認められている保育所が、原則として全ての総合子供園に移行する、待機児童解消のための量的拡大という強い社会的要請に基づいて、一定の要件を満たした株式会社の参入を認めるものでありますが、これは、児童福祉施設としての性格を有する総合子供園固有の極めて特殊な要請によるものであります。この場合でも、学校教育を担うふさわしい公共性、永続性、確実性を担保する事は、極めて重要であることから、総合子供園への株式会社参入に当たっては、参入段階、運営段階、撤退段階において、厳しい規制を課すこととしています。これらを厳正に運営する事により、営利追及のための総合子供園の運営が歪められ、教育の質の低下が起こることのないように、また園児に悪影響が及ぶことがないようにしていきたいと考えているところでございます。

 

次に、教育基本法における学校教育と家庭教育の考え方についてのお尋ねでございますが、子供子育て支援法案の第2条において、子供子育て支援は、親子その他の保護者が子育てについての第一義的責任を有すると、親が第一義的責任を有するという基本的認識の下に、家庭、学校、地域、職域、その他社会のあらゆる分野においての構成員が各々の役割を果たすとともに、相互に協力して行わなければならないと基本理念が規定をされています。教育基本法第10条においては、父母が子供の教育に第一義的責任を有するものとしております。新システムにおいても、同様の考え方を前提としているところでございます。

 

総合子供園の創設を含む新システムは、このような前提に立ちつつ、かつては家族や地域が担っていただいた子育てに関する支えあいの機能が低下をしていることを踏まえ、こうした子供子育てを支える社会の機能を新しい形で再生させることとしているものであります。家庭教育の役割を肩代わりするものではございません。

 

最後に、運動場の設置義務についてのお尋ねでございますが、運動場におきましては、重要な指摘であり、学校教育の質を担保する観点から各施設に置くことが望ましいと考えております。主務省令で定めることになっておるわけでありますが、総合子供園の基準の具体的な内容については、法案成立後、子供子育て会議の意見を踏まえながら、制度の施行までに検討をしてまいります。以上でございます。(拍手)

 

馳浩氏の再質問

 

議長 馳浩君から再質疑の申し出がございます。残り時間わずかでございますから、簡単にお願いをいたしたいと思います。馳浩君。(拍手)

 

馳 認定子供園法案の附則に基づく5年後の見直しについての答弁が不十分でありました。先ほど小宮山大臣が申されましたが、実は、既に3年後の見直しでですね、小渕報告にはこうあるんですよ。財政支援の充実、二重行政の解消、教育と保育の総合的な提供の推進、家庭や地域の子育て支援機能の強化、質の維持向上への対応と、既に3年目にここまで見直しがあって、更に法律に基づいては5年後に見直しをして、それを踏まえて対応しましょうと、法律上はなっていたのにですね、大臣の答弁は、財政支援が不十分であると、二重行政であることと、この点しかお触れになりませんでした。

 

で、ここで私が心配するのは、幼児教育団体の要望に対してですね、小宮山大臣が、盲腸という発言をされたことに全て尽きるのではないかなというふうに思っております。何をもって認定子供園に対してそういう表現をされたのか、言葉を大切にする小宮山大臣ならば、非常に配慮に欠けていたなあと私は思いますし、気をつけていただきたいと思います。

 

そもそも、認定子供園という制度をですね、昨年から今年にかけても150箇所以上伸びてきているわけでありますから、この問題はですね、もうちょっと掘り下げて議論を進めていくと、野田総理もですね、小渕報告も踏まえて民主党の政権のこの法案をまとめられたというのでありますから、そういう同じような土俵に立つ努力をしなければいけないのではありませんか。だから、ですね、5年後の見直しについて、もっと真摯にご答弁をいただきたいというのが私の質問であります。以上終わります。(拍手)

 

小宮山厚労大臣の再答弁

 

議長 国務大臣、小宮山洋子さん。

 

小宮山厚生労働大臣 その、小渕報告の中で、3年目の見直しで、私が先ほど申し上げたようないくつかの課題があるということは既に指摘をされ、その解決に向けて取り組んでいたということは承知をしております。ただ、その後もですね、先ほど申し上げたように、認定子供園制度のあり方に関する検討会ですとか、子供子育て新システムの検討会議、この中も、私も当時副大臣としてかなりの部分に参加していますけれども、その中でも見直しを色々と検討する中でですね、やはり今の制度のままでいくら見直しても、たとえばその認定子供園の中の保育園型の子供については厚生労働省に請求をする、幼稚園型の子供については文部科学省に請求をするというような二重行政の中では、900箇所あまりに増えてはいますが、目標の2千箇所のまだ半分に満たないということもあって、それは今回抜本的に改革をしてですね、もちろんこの認定子供園のよかった部分は踏襲をしながら、更にその制度を改正する、総合子供園制度にすることによって、一元化を図ることによって、そうしたよい面も活かしながら、新たに学校教育・保育の質のよいものを全ての子供に提供する形にしたいとしているところでございます。(拍手と野次)

 

そして、先ほどからその、私がその、盲腸という発言をしたという点ですけれども、私もそういう発言をしたのであれば本当にそれは失礼なことなのでお詫びを申し上げたいと思います。ただ、そのことが議事録が残っているような公式の場ではなくて、私が副大臣をしている時にお出でになって、こう会話をしている中で私がそういう発言をしたとおっしゃっているということでございまして、私はそういうふうな失礼な意図で申し上げたつもりはございませんが、そのことが関係者の方に不快な思いをさせたということであれば、心からお詫びを申し上げます。(拍手と野次)

 

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5月10日 衆議院本会議 子供子育て3法案 馳浩氏(自民)の質問と野田総理の答弁

2012/05/14 22:32

 

動画:http://www.youtube.com/watch?v=580v89iuTqw

 

馳浩氏(自民)の質問

 

議長 馳浩君。(拍手)

 

馳 自由民主党の馳裕です。本日は自由民主党・無所属の会を代表し、政府が提出した子供子育て新システムに関する3法案について質問を致します。答弁が足らざる場合は再質問を致します。

 

まず野田総理に伺います。今回の関連3法案を提出する議論のスタート地点は、平成21年8月総選挙の政権交代マニフェストでしょうか。それとも、その半年前、平成21年3月31日に小渕優子少子化担当大臣の下で政府が発表した今後の認定子ども園制度のあり方についてでしょうか。お答え下さい。

 

本来ならば、財政機能回復のための一体改革なのに、どうしてこのような新システムの法案が提出されるに至ったのか、その政策立案の原点が何なのかが問題となります。ましてや、新システムの条件として消費税増税を財源とする事になっております。この法案のベースとなる理念は、どう見ても小渕報告にあります。縦割り行政になっている子供に関する施策を一本化し、質の高い保育の環境を整備するとマニフェストで謳いながら、結局出てきた案は三本化、議論の末、結局小渕報告をなぞるような制度になってしまったのはどうしてでしょうか。総理、明確にお答え下さい。

 

次に、平野文部科学大臣と小宮山厚生労働大臣に質問します。この法案を提出するにあたり、中央教育審議会社会保障審議会に諮問をしたのでしょうか。審議会の審議や両審議会の合同検討会はどの程度行ったのでしょうか。もし、していないとするならば、それはどうしてですか。

 

学校教育法の体系や児童福祉法の体系に踏み込む大きな制度改正です。両審議会での十分な審議と情報公開のプロセスを経ることが必要であると思いますが、いかがでしょうか。

 

続いて、小宮山大臣に伺います。認定子ども園法案の附則では、5年後の見直し規定がありました。法律に基づいての見直しや検証や分析を行ったのでしょうか。その見直しを行ったのならば、どこに問題点があったのでしょうか。

 

ちなみに、平成23年度から24年度にかけて、認定子ども園の設置数は、762箇所から911箇所へと着実に伸びております。法律に基づく5年後の見直しをし、その結果に基づいて認定子ども園制度の簡素化と改善をし、拡充をすれば、それでいいだけではありませんか。小宮山大臣の答弁を求めます。

 

続けて伺います。2年前、小宮山大臣は、幼児教育団体の代表者に対して、認定子ども園のことを、盲腸と表現されました。その盲腸に極めて近い内容の法案を提出されています。小宮山大臣は認定子ども園と総合子ども園の違いをどのように考えているのか、その認識を伺います。

 

続いて平野大臣に伺います。小学校就学前の子供にはどのような幼児教育が必要であり、どのような施設、設備、環境が必要なのかの議論を文部科学省は行なったのでしょうか。お答え下さい。

 

続けて伺います。平成18年に教育基本法が全面改正され、翌年の学校教育法の改正で、幼稚園は学校教育体系の一番最初に組み込まれました。今回の法改正では、その経緯や意義を踏まえているのでしょうか。

 

続いて小宮山大臣に伺います。安心子供基金を幼稚園でも活用しやすい仕組みとしたり、市町村の財政負担を軽減したりすることによって、認定子ども園の設置数は今後とも伸びる傾向にあるのではないでしょうか。複雑な新システムを新規に作るよりも、既存の施策を改善し、充実するほうが、待機児童の解消は進むと思いますが、いかがでしょうか。

 

続けて伺います。総合子ども園の入所年齢は満三歳からです。従って、ゼロ、1、2歳の乳幼児は入所義務がありません。しかし、待機児童の8割はこのゼロ、1、2歳の乳幼児です。これで本当に待機児童を減らすための制度になっているのでしょうか。もし総合子供園が待機児童解消対策ではないのならば、その設置目的は何なのでしょうか。答弁を求めます。

 

続けて伺います。現在幼稚園での預かり保育を実施しておりますが、保育所運営費と比べて極めてわずかの公費のみに頼っており、財政的な不安が大きい中、不安定な運営を強いられています。まずは預かり保育の拡充、規模拡大に取り組めば、待機児童の解消はかなり進むと考えますが、いかがでしょうか。

 

続いて、平野大臣と小宮山大臣に伺います。施設の指定制導入により利潤を追求することを目的とする株式会社が適合法人として教育と保育を行うことを目的とする総合子供園に参入することを認める事は、教育の質を向上させるというわが国の教育行政の根本的な転換を意味すると思います。また、保育を金もうけの場にするのかとの保育関係者の不信は根強いものがあります。児童福祉の後退になりかねないという不信感があります。構造改革特区での株式会社立学校についても、文部科学省によって経営の悪化による撤退など多くの問題点が指摘されています。その問題点を放置したまま株式会社を参入させることの経緯を教えてください。また、無認可保育所の管理不足事故は、いたいけな子供の命を脅かす事態を招いており、保育への株式会社の参入は慎重であるべきです。両大臣の説明を求めます。

 

続いて、平野大臣に伺います。教育基本法10条は、家庭教育として、父母その他の保護者はこの教育について第一義的責任を有するものであって、生活のために必要な習慣を身につけさせるとともに、自立心を育成し心身の調和の取れた発達を図るよう務めるものとするとし、第2項では、国および地方公共団体は家庭教育の実勢を尊重しつつ、保護者に対する学習の機会および情報の提供その他の家庭教育を支援するための必要な施策を高ずるよう務めなければならないとあります。このたびの子供子育て支援法、総合子供園法では、こうした教育基本法における学校教育と家庭教育の考え方を前提としているのでしょうか。本来家庭教育で担うべき教育的役割を総合子供園で肩代わりするような構図にはなっていないでしょうか。平野大臣の明確な答弁を求めます。

 

更に、平野大臣に伺います。総合子供園は学校としての性格を有するとされる以上、学校としての最低基準である現行の幼稚園設置基準を満たす施設が認可基準とされるべきことは当然と考えます。しかしながら、基本制度取りまとめでは、既に認可を受けている施設からの移行については、基準の特例が設けられ、現行の幼稚園・保育所の基準の低いほうへと誘導しているように見受けられました。学校教育機能部分に関する設置基準は、現行よりも教育の質を向上せしめるものとすべきであり、特に運動場の設置義務については十分満たされるべきと考えますが、いかがでしょうか。答弁を求めます。

 

続いて小宮山大臣に伺います。子供子育て支援法において、子供園給付は機関補助ではなく個人給付とされ、施設が代理受領するとされています。なぜ機関補助とせず、個人給付の法定代理受領という複雑な仕組みとする必要があるのでしょうか。個人給付とした理由を教えてください。

 

続けて伺います。現行の保育所は市町村による措置義務がありますから、正当な理由がない限り入所を拒めません。ところが、私立幼稚園は建学の精神が有り、経営者側の方針によって入園が選抜されることがあります。この根本的に異なる二つの保育と教育とを折衷させる総合子供園という案は、そもそも無理があるのではありませんか。従って、5年経過した認定子供園制度の見直しをして、今までの運営情況を見て、知見を基に、制度の簡素化や拡充をしたほうがよいと申し上げております。(拍手)小宮山大臣と私の認識にどれほどの差があるのか教えてください。

 

小坂憲治元文部科学大臣は認定子供園制度を法制化したときの大臣です。その時の国会答弁で、実施に際しては行政の窓口も手続きの書類も経理もお金の出し方も簡素化し、ワンストップサービスで一元化したほうがよいという趣旨の答弁を繰り返しておりました。私は当時の副大臣として側で聞いておりました。ところが、法律が成立してからの都道府県や市町村の現場の対応は、小坂大臣の意向には沿わないものとなっていますし、設置数も当初の期待を裏切っております。ここに立法府の議論と行政府の現場業務との乖離を見た思いがします。どうして大臣の意向が現場に反映されなかったのだろうと私も反省しておりますし、霞ヶ関の読みが甘かったのかもしれません。野田総理、立法府で制度をいじれば全てが解決するものではありません。現場のニーズに応える制度論こそ必要だと思いませんか。

 

総合子供園に使うお金があるならば、保育士や幼稚園教諭の処遇改善をするほうがよっぽど現場の士気が高まるし、教職員の定数改善や研修充実こそが切望という現場の声があります。そういう声は野田総理にも届いておりませんか。見解を伺います。

 

続いて小宮山大臣に伺います。新システムでは保護者と施設が直接公的契約を結びます。市町村の保育の実施義務がなくなります。保育に対する公的な責任が大幅に後退します。当然、質の低下が憂慮されています。結果として本当に保育の必要な子供や障害児や被虐待児などが排除されるおそれがあります。これでよいのでしょうか。小宮山大臣の認識を伺います。

 

続いて野田総理に伺います。新システムは働く親の子育て支援に重点化されており、専業主婦の存在をないがしろにするような印象を与えます。働く親と子育てに専念する親と対立するものではなく、双方を適切に評価し、双方に配慮した施策とすべきと考えますが、いかがでしょうか。明確な答弁を求めます。

 

続いて小宮山大臣に伺います。自由民主党は幼児教育を国策とし、全ての子供に良質な幼児教育を提供する必要があると考えます。子供の置かれた状況による格差を設けるべきではないと考えますが、大臣の見解を伺います。

 

最後に、野田総理に国家観と家族観をうかがいます。恋愛し、結婚し、妊娠し、出産し、育児や家事をするというのは、男性と女性、父親と母親にとって、極めて私的な選択であり、共同作業でもあります。家族とは、自然発生的に出来上がるものではなく、お互いに努力をして作り上げるものです。その営みあってこそ、国家の伝統と歴史と文化が継承され、経済や地域社会の発展する礎が作られることを考えれば、保育と教育は極めて神聖なる公的な営みとも言い換えることができます。家族という私的な空間と、国家という極めて公的な役割を、税と法律で結びつけるのが、永田町の政治的使命でもあります。個人の尊厳や人権や倫理観を尊重しながらも、家庭の子育てをいかに政府や地域社会や地方自治体や企業が側面から支援するかが課題です。国民全体、とりわけ若いご両親や子供たちの視点となって、実りの多い法案審議をすべきであることを、自由民主党の意見として申し上げ、野田総理の国家観、家族観をうかがい、私の質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手)

 

野田総理の答弁

 

議長 内閣総理大臣、野田佳彦君。(拍手)

 

野田内閣総理大臣 自民党馳浩議員から、私には4問のご質問をいただきました。まず、子供子育て新システムの原点についてのお尋ねがございました。子供子育て支援については、これまで平成19年12月、自公政権下での子供と家族を応援する日本重点戦略で、次世代育成支援に関連する現物給付を体系的・普遍的に提供する包括的な支援の仕組みの構築が謳われ、その後、平成20年11月の社会保障国民会議報告では、保育の質・量の抜本的拡充を図るための新たな体系の構築が必要不可欠とされておりました。

 

今般提案をしている子供子育て新システムは、民主党09マニフェスト以前からのこうした提言や、ご指摘がございました小渕担当大臣の下での取り組みの方向性をも踏まえたものであります。

 

また、今回の一体改革では、未来への投資を強化することにより、全世代対応型の社会保障制度の実現を目指し、消費税の充当先を、これまでの高齢者3経費から、子育ての分野にも広げ、社会保障4経費として消費税を社会保障財源化することにしています。このように、新システムは、自公政権以来の議論を尊重しつつ、新たな視点からの検証を加えたものであり、政権や党派を超えて共有・ご理解いただけるものと認識をしております。(拍手)

 

続いて、処遇改善など現場のニーズに応える制度論についてのお尋ねがございました。新システムにおいては、質の高い幼児期の学校教育保育を全ての子供に保証することを目指しており、質の向上の観点からも、保育等に関わる職員の処遇の改善が必要だと考えております。

 

こうした質の改善については、国・地方を通じた恒久的な財源を確保しながら、優先順位をつけて実現を図っていきたいと考えており、その際には子育て支援に関わる当事者の声にしっかりと耳を傾け、現場のニーズにお答えをしていきたいと考えております。

 

続いて、働く親と子育てに専念する親の双方への支援についてのお尋ねがございました。新システムはチルドレンファーストの理念に立って、全ての子供が尊重され、その育ちが等しく確実に保証されるよう、子供子育てに関連する制度・財源・給付についての包括的一元的な制度の構築を目指すものでございます。

 

具体的には、地域の実情に合った支援の提供、総合子供園の創設などによる質の高い学校教育保育の一体的提供、保育の量的拡充、地域の子育て支援の充実などの取り組みを盛り込んでおります。これらを総合的に進めることで、働きながら子育てをされている保護者、ご家庭で子育てに専念されている保護者のいずれについても、適切な支援が行えるものと考えております。

 

次に、国家観と家族観についてのお尋ねがございました。私が目指す国作りの基本は、今日よりも明日がより豊かで幸せになれるという希望を、誰もが持つことができる社会を作ることであります。高度経済成長期と、その後の失われた20年という停滞を経て、そのような希望を持ちにくい社会になってしまったというふうに思います。少子高齢化という避けられない社会環境の変化や、現代という新しい時代の文脈に即した形で、誰もが希望を持てる社会を作り上げ、それを将来の世代に引き継いでいくことこそ、政治の使命であると考えております。

 

国作りの根本にあるのが、人づくりであり、子育てや教育の問題であると考えています。教育のあり方や公的セクターが家族をいかにサポートしていくかという問題は、政治における極めて重要な課題だと思います。家族観について申し上げれば、家族や子育てのあり方が過去の時代と大きく変わっていると思います。かつては家族で担ってきた役割を、社会全体で担うことが求められている。あるいは、母親に求められてきた役割を、両性が力をあわせて担うことが求められているのだと思います。それにも関わらず、こうした変化への政策的な対応が後手後手に回ってきたのが、近年の状況であります。待機児童の問題は、まさにその象徴であり、今回提出した子供子育て3法案は、このような現在の家族のあり方に即した新しい制度的な対応だと考えます。

 

馳議員が最後におっしゃいましたけれども、自由民主党の意見として、国民全体、とりわけ若いご両親や子供たちの視点となって、実り多い法案審議をすべきというご指摘は、まさにその通りだと思います。是非ともわが国の将来のため、子供子育て3法案を含め、一体改革についての建設的なご議論をお願いをして、答弁とさせていただきます。(拍手)

 

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5月8日 衆議院本会議 高橋千鶴子氏(共産)の質問と答弁 「増税には断固反対」

2012/05/13 16:10

 

動画:http://www.youtube.com/watch?v=wU4M7qxrxVE#t=2h30m27s

 

高橋千鶴子氏(共産)の質問

 

議長 高橋千鶴子君。(拍手)

 

高橋 私は日本共産党を代表し、年金機能強化法案ならびに被用者年金一元化法案に対する質問を伺います。

 

両法案を含む7つの法案が社会保障と税の一体改革の名の下に特別委員会で一括審議されようとしています。しかし、民主党の新しい年金制度はおろか、医療や介護保険制度についても法案がまだ提出されておらず、今は序章にすぎないのです。これを皮切りに、更なる増税と社会保障改悪へ国民を引きずり込もうというものにほかなりません。日本共産党は一体改革という名の社会保障切捨てと消費税増税に断固反対です。今やるべきことは、小泉構造改革の下で福祉も自己責任として壊されてきた社会保障を再構築することだと考えます。

 

まず、法案の前提となる社会保障と税の一体改革について、基本的認識を三点伺います。

 

第一は、消費税増税が被災地の復興を妨げるという点です。帝国データバンクによると、東日本大震災による企業倒産は、2月末で630件となっています。被災三県の沿岸部では津波被害が特に大きかった地域と原発事故による避難区域などに本社のあった企業のうち、休廃業など営業不能状態が約3割の1500社に及びます。

 

岩手県宮古市で靴屋を営む男性は、サンダル12足、ポケットの全財産9千円で店を再開しました。消費税が上がったら、煽りをもろに食う、増税なんてとんでもないと訴えています。大船渡市の漁師さんは津波で自宅も養殖棚も流されましたが、自力で作業場を作り、ワカメ漁を再開しました。作業場に通う女性たちは、踏ん張る土台として自宅を再建したいと口々に訴え、集団移転の候補地も自ら探しました。そんな時に増税なんてと、憤っています。既に多くのものを失い、また多くを背負い込んでの再起を目指そうとしている被災者に、増税を負わせるべきではありません。総理の見解を求めます。(拍手)

 

第二に、後世にツケを回さないことを最大の眼目としている点です。高齢者を厄介者扱いですか。99年の厚生白書を見れば、高齢者は社会を支えていく主体と書いています。日本の高齢者の労働力人口比率は男女とも欧米諸国よりも高く、特に65歳以上75歳未満の全期高齢者の労働力人口比率は、男女とも30%を超えていると指摘し、こうした高齢者の労働意欲は、少子高齢社会に対する悲観的な見方を変えていくだけの力があるであろう、と明言しているのです。こうした視点を総理はお持ちですか。

 

事実、99年当時の65歳以上の労働力人口は475万人、2010年は585万人に増えています。この労働力人口に着目すると、総理がよく言う、騎馬戦から肩車型、これはまやかしに過ぎないことが分かります。単純に20歳から64歳までを生産年齢人口として、高齢者人口で割っているからです。しかし、本来、ひとりの働き手は、高齢者だけではなく、自分と子供なども支えています。労働力人口を総人口で割ると、ひとりが約2人を支えるという構図になり、この割合は今後も大きな変動はないはずです。お答え下さい。

 

後世にツケ回しをしないというなら、支え手を増やすことが最大のカギです。政府与党は労働者派遣法を骨抜き成立させ、更に、今準備をしている有期雇用についての労働契約法改正案では、期待されていた入り口規制をはずしました。これでは不安定雇用を増やすだけではありませんか。

 

また、パート労働者への厚生年金適用は当然です。でも、そのために必要なことは、職場の中で一番ベテランになっても1円も昇給なしなど、パート労働者の実態を直視し、均等待遇を確立すべきです。答弁を求めます。

 

第三に、そもそも社会保障社会保険とは何でしょうか。一体改革の枠で議論される社会保障はなぜ年金医療介護子育ての4経費に限られているのですか。社会保険は単なる民間保険とは違って、憲法25条の生存権を国が保証するという社会保障の役割を備えているはずです。だからこそ、保険料や利用料を払えない人に減免制度などがあります。国民年金法が「憲法25条第2項に規定する理念に基づき」と明記しているのもそのためです。総理に確認します。

 

ところが、2010年10月の第1回政府与党社会保障改革本部会合に厚労省が提出した「社会保障の現状と課題」によれば、社会保障制度の基本的考え方は、自ら働いて自らの生活を支え、自らの健康は自ら維持するという、自助を基本とし、これを補完する共助と公助が位置づけられています。

 

共助のシステムについては、負担のみが見返りとしての受給権を保証する仕組みとして、社会保険が基本とあります。つまりは、四経費を一括りにするのは、払わない人には給付がない、単なる保険制度にしてしまえということではありませんか。

 

また、経団連は、消費税を少なくとも10%と、早くから消費税増税の旗振りをする一方で、基礎年金は全額税方式を主張し、社会保険料の事業主負担をなくすことを求めています。社会保険料の企業負担は、諸外国から見ても高いとは言えず、むしろ応分の負担を求めていくべきと思いますが、総理の考えを伺います。

 

次に、年金法案について質問します。年金の支給要件を現行25年から10年間にすることは、私たちもかねてより提案してきました。併せて、無年金・低年金の解消へ思い切った取り組みが必要です。年金給付の特例水準の対象として、3年間で2.5%の引き下げなどはとんでもありません。そもそも特例措置は2000年以降厳しい経済状況や高齢者の生活に配慮して取られてきたものです。物価指数の上昇により解消することが見込まれていましたが、その後も賃金・物価の下落傾向は続いています。これは正規労働から非正規労働への置き換えが進み、賃金が減少するなど、デフレ経済を続けてきたからです。また、介護保険料は今回も平均で千円近く値上げとなりましたが、こうした社会保険料等は物価指数に反映しません。物価が下がっているといっても、年金生活者の生活実感とはかけ離れているのです。2.5%引き下げはやめるべきです。また、給付抑制策としてのマクロ経済スライドは廃止すべきではありませんか。答弁を求めます。(拍手)

 

政府は、低年金者対策として6千円を上乗せすると言います。基礎年金満額受給者であれば、合計で7万円になり、民主党の最低保証年金制度に近づくという、単なる数合わせです。しかし、基礎年金のみ旧国民年金の受給者数は、2010年度末で832万人になりますが、その平均受給額は4万9千円にすぎません。7万円満額を受け取れる人がどのくらいいるのですか。

 

我が党は、基礎年金の2分の1は国庫負担という現行制度を発展させて、保険料の納付実績に関わりなく、基礎年金満額の半分を国が保証し、最低保証年金制度を目指していく、このことを提案しています。総理のお考えをお聞かせ下さい。

 

終わりに、消費税増税以外に道がないという社会保障の将来に対して、若い世代が希望を託せるはずもありません。安心できる年金制度をはじめ、社会保障の充実を目指しながら、無駄遣いを見直し、大企業や富裕層に応分の負担を求めて、新たな財源を確保すること。人間らしく働けるルール作りを確立していくことこそ、急がれることを求めて、質問と致します。(拍手)

 

野田総理の答弁

 

議長 内閣総理大臣、野田佳彦君。(拍手)

 

野田内閣総理大臣 共産党の高橋議員のご質問に順次お答えをしてまいります。

 

まず最初に、消費税増税と被災地の復興についてのお尋ねがございました。大震災からの復興は、この内閣の最優先課題であり、復興庁が中心となって復興交付金、復興特区制度の活用などを通じて、被災地の復興を加速してまいります。一方で、人口構造の急速な少子高齢化、社会経済状況の変化、欧州の政府債務問題に見られるグローバルな市場の動向を踏まえれば、社会保障と税の一体改革は国民の皆様にご負担をお願いするものではありますが、先送りのできない課題であると考えております。

 

また、今回の一体改革では、消費税収については、現行分の地方消費税を除いて、全額を社会保障財源化し、国民に還元するとともに、きめ細かな低所得者対策を実施していくこととしております。

 

次に、高齢者の労働意欲と労働力人口の見通しについてのお尋ねがございました。少子高齢化の進展による労働力人口の減少が見込まれる中、今後とも経済社会の活力を維持し、その持続可能性を高めていくためには、高い就業意欲を持つ高齢者が可能な限り社会の支え手として活躍できるよう、年齢に関わり無く働ける全員参加型社会を実現するための環境整備を進めることが必要であります。

 

一方、高齢者は一般的に年金の給付対象となり、医療費の負担も高くなる一方で、多くの高齢者が定年を向かえ退職することから、社会保障で支える必要があるものとして捉えて、その現役世代に対する割合を騎馬戦型から肩車型と表現をしているものであります。今後の人口構成が騎馬戦型から肩車型となる見通しがある中で、ご指摘のような高齢者雇用対策等の社会の支え手を増やす取り組みの重要性は十分認識をしており、引き続き取り組みを着実に実施をしてまいります。

 

社会保障4経費と社会保険制度についてのお尋ねがございました。一体改革大綱では子供子育て医療介護年金など、社会保障4経費分野だけでなく、雇用や障害者施策等、社会保障全般にわたり改革の項目や実施時期など改革の全体像を示しており、4経費分野に限った議論をしているわけではありません。また、国民の安心や生活の安定を支えていくため、社会保障制度は、自助、共助、公助を適切に組み合わせていくことが必要であると考えており、今回の改革でも年金の低所得者への加算や国民健康保険の保険料軽減の拡充など、社会保険の仕組みの中でも税財源による支援を強化する仕組みを盛り込んでいるところであります。従って、ご指摘のような、払わない人には給付が無い単なる保険制度にしてしまうことを考えているわけではありません。

 

次に、社会保険料の事業主負担についてのお尋ねがございました。わが国では、年金医療介護などの社会保障については、共助の考え方を基本に、国民の参加意識、権利意識を確保する観点から、給付に応じた保険料負担を行う社会保険方式を基本としています。このため、事業主に対しても、厚生年金や健康保険などの被用者保険については、雇い主の責任として一定のルールの下被用者の保険料負担をお願いしています。なお、現在の事業主の社会保険料負担の国際水準については、対GDP比で見た場合、おおむねアメリカより高く、英独仏よりも低い水準ですが、法人税などの他の企業負担なども含めて判断する必要があると考えます。

 

今回の一体改革は、少子高齢化が進展する中で、個人負担、事業主負担、公費を適切に組み合わせる事によって、社会保証制度の持続可能性を確保しようとするものであり、企業にも今後の負担を含め理解を得ていきたいと考えております。

 

次に、共産党提案の最低保証年金に関するご質問をいただきました。ご提案のように、所得が高く保険料負担能力があるにも関わらず保険料を納付しなくても税金で基礎年金の半分を保証する仕組みは、税金の公平な配分や保険料納付意欲の観点から問題があると考えます。なお、現行においても、所得が低く、国民年金保険料を支払えない方が、保険料免除を受ければ、免除期間中については国庫負担分相当分である2分の1相当の基礎年金を受け取ることができる制度になっております。

 

残余の質問については関係大臣から答弁をさせます。(拍手)

 

小宮山厚労大臣の答弁

 

議長 厚生労働大臣、小宮山洋子君。(拍手)

 

小宮山厚生労働大臣 高橋議員からの改正労働者派遣法と労働契約法改正案についてのご質問ですが、労働法の規制緩和については行過ぎた規制緩和が非正規雇用の拡大等に繋がった面があります。このため、派遣労働者の保護と雇用の安定とを目指し、このたび成立した改正労働者派遣法の円滑な施行に万全を期していきたいと考えています。

 

また、この国会に提出している労働契約法改正案は、有期労働契約を長期にわたり反復更新した場合の無期労働契約への転換などを盛り込んでいます。これにより労働者が安心して働き続けることが可能な社会の実現を目指していきたいと考えています。

 

パートタイム労働者の均等待遇についてですが、パートタイム労働者の均等待遇を目指していく事は重要であると認識しています。現在労働政策審議会でご議論いただいている今後のパートタイム対策についての取りまとめに基づき、パートタイム労働者の公正な待遇をより一層確保するよう対策を講じていきたいと考えています。

 

特例水準の解消とマクロ経済スライドについてですが、現在支給されている年金額は過去の物価下落時に特例的に年金額を据え置いたことから、法律上本来想定している年金額と比べ、2.5%高い水準になっています。2月10日に提出した法案には、年金財政を安定させるとともに、現役世代の過重な負担を緩和して世代間の公平を図るため、特例水準の計画的な解消に取り組む措置を盛り込んでいます。具体的には、年金額を一度に引き下げるのでは高齢者の生活に影響が大きいことから、3年かけて徐々に解消する事にし、初年度の平成24年度については10月分から始める事にしています。また、マクロ経済スライドの発動には特例水準の解消が前提となっています。この仕組みは、年金財政の安定と世代間の公平を図るために不可欠であり、社会保障・税一体改革の中では、デフレ経済でもマクロ経済スライドを発動することを検討しています。

 

公的年金制度は、老後の生活を支える柱であり、長期的安定的に運営することが不可欠です。こうした特例水準の解消やマクロ経済スライドの意義をご理解いただきたいと思います。

 

低所得者への加算ですが、低年金無年金問題に対応することは、年金制度上の大きな課題です。各方面からのご提言を基に、年金の最低保証機能を強化する観点から、低所得者への年金額加算などを提案しています。今回の仕組みでは具体的な低所得者の範囲として介護保険後期高齢者医療制度など他の社会保障制度で用いられている低所得者の範囲を基本として対象者を限定しつつ、対象者に対し一律月額6千円の加算と、免除を受けた期間に応じた割り増しの加算を行うことで、真面目に納付している人の保険料の納付意欲にできるだけ悪い影響を与えることのないよう配慮しています。

 

なお、加算額の6千円は、老後の基礎的な消費支出を賄う水準と、特例水準解消後の老齢基礎年金満額の差額などから設定したものですが、加算によって7万円となる人の数については、現在持っているデータからは把握していません。(拍手)

 

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5月8日 衆議院本会議 石井啓一氏への答弁(岡田副総理、小宮山厚労大臣)

2012/05/13 16:08

 

動画:http://www.youtube.com/watch?v=wU4M7qxrxVE#t=2h22m31s

 

小宮山厚生労働大臣の答弁

 

議長 厚生労働大臣、小宮山洋子君。(拍手)

 

小宮山厚生労働大臣 石井議員からの低所得者への年金加算についてのご質問ですが、低年金・無年金に対応する事は、年金制度上の大きな課題であり、平成20年の社会保障国民会議や社会保障審議会年金部会で基礎年金の最低保証機能の強化が提案されたほか、昨年の社会保障・税一体改革の議論でも、各団体や報道各社等から様々な提案をいただきました。

 

これを受けて、今回年金制度の中で最低保証機能の強化を図るため、一定の低所得の人に基礎年金額の加算を行う事にしています。

 

加算を行う場合には、低所得者に対する加算の効果を出すことが必要である一方で、ご指摘の通り、保険料の納付意欲をできるだけ損なわない仕組みとすることが必要です。社会保障審議会年金部会等の場で、そうした視点を示しながら具体的な案を基に検討を行ってきました。この結果、具体的な低所得者の範囲として、介護保険後期高齢者医療制度など、他の社会保障制度で用いられている低所得者の範囲を基本として、市町村民税が家族全員非課税かつ年金その他の収入が老齢基礎年金満額以下の人としました。このように、年金の加算の対象者を限定した上で、対象者に対し一律月額6千円の加算と免除を受けた期間については割り増しの加算を行うことで、真面目に納付している人の納付意欲をできるだけ悪い影響を与えることのないよう配慮しています。

 

短時間労働者に対する社会保険の適用拡大についてですが、今回の適用拡大案は非正規労働者へのセイフティネットの拡充や働き方に中立的な制度を確立する観点と、中小企業などの経営への影響に配慮する観点の両方の立場に基づいて総合的な観点から現実的なスタートラインとして設定したものです。

 

更に、今回の法案では、第一段階の施行から3年以内という期限を置いた上で、社会保険の適用範囲を更に拡大するための法制上の措置を講ずるとして、将来の更なる拡大を明確にしています。

 

短時間労働者への適用拡大については、全ての国民がひとつの年金制度に加入する形が完成するまでの間も、非正規労働者のセイフティネットの拡充や働き方に中立的な制度にするという観点から、早急な改善が求められている事項であり、この法案のご審議をお願いしたいと考えています。

 

国民年金での育児休業期間中の保険料免除の導入についてですが、今回の法案では現在次世代育成支援の観点から行われている育休期間中の保険料免除を更に進め、厚生年金で産休期間中の保険料免除を行い、女性が就業を継続しやすいようにするとともに、負担の軽減を行う事にしています。

 

また、被用者であるのに現在厚生年金に加入していない人たちについて、厚生年金の適用拡大を行うことで、こうした産休育休期間中の保険料免除を受けられるようにしています。

 

一方、産休育休という仕組み自体は、被用者を対象とした制度であるので、その期間中の保険料免除を自営業者や無業者など被用者以外の様々な就業形態の人にもそういう人も入っている国民年金の加入者全体に広げられるのかという問題があります。

 

いずれにしましても、今後新しい年金制度について民主党内で具体的な制度設計を検討する中では、育休や産休期間中の保険料免除を含めた次世代育成支援の観点からのご指摘についても対応の可否を判断していくことになると認識しています。(拍手)

 

岡田副総理の答弁

 

議長 国務大臣、岡田克也君。(拍手)

 

岡田副総理 被用者年金一元化法案に関して三点お尋ねがございました。

 

まず第一に新しい年金制度の整合性についてです。民主党の主張する新しい年金制度をいつから施行するかについては、新制度の設計に関する議論の中で総合的に検討する事になるものと考えております。一方で、被用者年金一元化法案については、現行制度の課題に対応し、働き方に中立的な制度となるよう、この国会に提出したものであります。この中で、保険料率の引き上げについても、平成19年に自公政権が提案した法案と同様のスケジュールを定めております。

 

新しい年金制度の具体的な開始までの間にも現行制度の改善を図ろうとする今回の被用者年金一元化法案が新制度と整合性が取れていないということはないと考えております。

 

第二に、退職給付の水準についてであります。今般の人事院調査では、ご指摘のように、公務員の退職給付全体、すなわち、一時金・年金の合計が民間を約400万円上回っているという結果が示されたところです。まずこの400万円の官民格差については是正すべきものであると考えております。この調整をどのように行うかについては、退職手当、被用者年金一元化後の職域部分のあり方を併せて検討する必要があるため、現在私のもとに設けられた有識者会議においてご議論をいただいているところであります。

 

第三に、共済に残る積立金の使途についてであります。一、二階部分の共通財源の仕分けについては、付加方式を基本とする公的年金制度においては、各制度が保険料で賄うべき一、二階部分の給付総額に対して、何年分保有しているかと言うことに着目して、年数を揃えて拠出しあうことが最も公平であると整理したものであります。この考え方は、平成19年法案と同様であります。

 

現時点のごく荒い試算では、公務員共済の積立金のうち、一、二階部分の共通財源として仕分けた後に残る積立金は約20・7兆円となっております。一方、旧三階部分の処理に必要な費用は、利回り4.1%などの平成21年財政再計算を基に試算した場合の現在価値で、18から19兆円程度になると見込まれております。ただし、旧三階部分の処理費用は、利回りが低下した場合には更に必要額が増加するものであることに留意が必要です。今回の積立金の仕分けは、一、二階部分共通財源としての仕分けの公平を確保するものでありますが、結果として旧三階部分の処理の必要性にも応えるものになっていると考えております。以上です。(拍手)

 

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5月8日 衆議院本会議 石井啓一氏の質問と野田総理の答弁 「真っ当な改革を遅らせた責任」

2012/05/13 16:06

 

動画:http://www.youtube.com/watch?v=wU4M7qxrxVE#t=1h56m08s

 

石井啓一氏(公明)の質疑

 

議長 石井啓一君。

 

石井 私は公明党を代表して、只今議題となりました年金関連2法案に対し、野田総理ならびに関係大臣に質問いたします。

 

冒頭、去る4月29日に関越自動車道藤岡ジャンクション付近で発生しましたバス事故で亡くなられた方々に衷心より哀悼の意を表しますとともに、怪我をされた方々に心からお見舞いを申し上げます。政府にあっては事故の原因究明と再発防止に万全を期していただきたいと思います。

 

また、一昨日の5月6日に茨城県つくば市や栃木県真岡市などで発生した竜巻・突風による災害で亡くなられた方のご冥福を心からお祈り申し上げます。また、怪我をされた方々、被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。政府には、災害復旧復興に万全の支援を行うよう要請をいたします。

 

具体的な質問に入る前に野田総理に申し上げたい。去る4月20日、参議院において、田中防衛大臣および前田国土交通大臣に対する問責決議が可決されました。二院制を取るわが国において、一方の院が示された意志表示として、重く受け止めるべきであります。両大臣は、これまでの言動等から見て、閣僚として不適格であり、問責に値する事は明白です。任命権者たる野田総理は速やかに問責二大臣を交代させるべきです。総理の明確な答弁を求めます。(拍手)

 

さて、ようやく社会保障と税の一体改革に対し、本格的な国会論議がスタートいたします。しかし、各論に入る前に、私は改めて民主党衆議院選挙公約を問わなければなりません。民主党2009年の衆議院選挙で、4年間消費税を上げないと公言したにも関わらず、それを実行しようとしております。

 

野田総理は、この点、消費税率の引き上げの実施は衆議院の任期終了後であるから、その前に国民に信を問えば問題ないと強弁をしております。しかし、こじつけ以外のなにものでもありません。野田総理に伺います。2009年の衆議院選挙の際、多くの有権者が、本当に総理が言うような解釈をして民主党に一票を投じたとお考えでしょうか。消費税率引き上げは、衆議院選挙の公約にはまったく反していない、それを理解しなかった有権者が悪いとでもおっしゃるのでしょうか。お答えを下さい。

 

また、野田総理は、社会保障と税の一体改革を正当化する理由として、2009年所得税法改正の附則第104条の平成23年度までに必要な法制上の措置を講ずるとする条文を挙げます。しかし、そもそも民主党が野党時代に、2009年所得税法改正に反対をし、更に、附則第104条についても、2009年3月27日の本会議での討論で、不安や憶測を煽るだけで有害無益として大反対していたではありませんか。総理、なぜ賛成に替わったのでしょうか。明確にお答えを下さい。

 

さて、野田内閣は、3月30日に、消費税法案を提出、消費税増税法案を提出、前後して、関連する法案も一部を除いて国会に提出をしました。しかし、野田総理が政治生命を懸けるとまで断言された社会保障と税の一体改革の国会での議論は、ようやく本日スタートするに至りました。この間一ヶ月以上政府与党は一体何をしていたんでしょうか。民主党内で国会における議論の進め方、方針がなかなか定まらず、結果として時間を空費してしまった。この対応ひとつ見ても、政府与党の法案成立への覚悟を疑わざるを得ません。

 

通常国会の会期は残りわずか1ヶ月半となりました。総理はこれほどの重要法案を本当に本国会で成立させる目途があるのか。また、政治生命を懸けるとまで言われた以上、本国会で成立しない場合にはどのように政治的なけじめをつけるのか、明確にお答えを下さい。

 

一方、総理の足元を見れば、民主党内には消費税増税法案に対して公然と反対している議員が多数いるようです。仮に法案採決に際して造反した議員が出た場合、総理はどう対処するつもりですか。答弁を求めます。

 

公明党は、社会保障と税の一体改革については、前提条件として5条件を申し上げてきました。第一に、社会保障の機能強化の具体化、第二に、景気の回復、第三に、行政改革および行政の無駄排除の徹底、第四に、消費税の使途は社会保障に限定、第五に、消費税のみならず税制全体の改革であります。

 

まず、社会保障については、改革の全体像が示されておりません。公明党は、国民ひとりひとりがそれぞれのライフステージの中でどのような社会保障のサービスが受けられるかについて、まずは国民的な合意を得る。その上で、それらに必要な費用を、税、保険料、あるいは自己負担でどう賄うのかという議論の順序で進めるべきと一貫して主張してきました。しかし、本日の議題となっている年金ひとつとっても、最低保証年金の創設をはじめとする民主党の年金抜本改革の具体案は結局明らかにされることなく、来年の通常国会に法案を提出するとの一点張りです。高齢者医療制度の見直しに関する法案もいまだ国会に提出されていません。社会保障の柱の将来像がまったく示されていない。これで国民的な合意が得られるでしょうか。

 

社会保障と税の一体改革と言いながら、社会保障の議論が不十分で、完全に増税先行の議論となっております。

 

経済状況を見ても、依然としてデフレ円高に苦しむわが国の景気経済状況を改善しない限り、国民に負担増を求めるわけにいきません。行政改革をはじめ無駄の排除も、目に見える成果は上がっておりません。税制全体の見直しも、所得税の再分配機能の強化は極めて不十分です。

 

このように、現状の政府与党の対応では、一体改革、消費税増税を国民に求める大前提が整っていない。また、整える努力を、民主党政権は怠ってきたといわざるを得ません。

 

以上の指摘について、総理の見解を伺います。

 

次に、年金関連法案の質問に移ります。今般の一体改革で政府が提案する年金関連の法案は、自公政権時代に既に提案されていた被用者年金の一元化や、短時間労働者の厚生年金の適用拡大、公明党が主張してきた低所得者に対する基礎年金加算制度、受給資格期間の短縮など、現行制度の改善が主な柱となっております。

 

民主党は、野党時代、現行制度は破綻しているとさんざん批判し、抜本改革を声高に叫んできたわけですから、本来、現行制度をベースにした機能強化という選択肢はなかったはずです。それにも関わらず、抜本改革を先送りして、現行制度の改善を行おうとするということは、民主党が訴えてきた年金制度の抜本改革は、あの普天間基地移設問題のように、まったく具体案のない幻想だったということであります。(拍手)

 

年金改革は、結局、現行制度をベースに改善を進めていくという進め方しかないということを政府自らが認めたことにほかなりません。(拍手)

 

まずは現行年金制度に対する認識について、野党時代の破綻しているという認識の是非を含め、総理の答弁を求めます。

 

年金機能強化法案について伺います。本法案には、最低保証の強化策として、受給資格期間の短縮や、低所得者等への基礎年金加算が盛り込まれておりますが、そもそもこれは公明党がかねてより提案していた改善案です。低所得者等への年金額の加算方法については、定額加算は月額6千円とし、その上更に免除期間加算を行う仕組みにしております。制度への信頼を高めるためには、保険料をきちんと納めてきた方との公平性の確保や、保険料の納付意欲を阻害しない仕組みが重要です。どのような検討を経て金額と加算方法を決めたのか、厚生労働大臣に伺います。

 

続いて、短時間労働者に対する厚生年金健康保険の適用拡大について伺います。民主党は当初、対象者を370万人に広げる案を検討しておりましたが、関係者からの反発を受け、党内からも批判が噴出し、結局、45万人という当初の8分の1以下に規模は縮小されました。また、3年以内の対象者数を更に拡大するとしておりますが、結局は先送りに過ぎず、どの程度拡大できるかはまったく不明です。

 

厚生年金の適用拡大がこのように進まない有様では、民主党が目指す、更にハードルが高い、すべての年金制度の一元化など、到底できるはずがないと考えます。厚生労働大臣の答弁を求めます。

 

次に、産休期間中の保険料免除措置について伺います。次世代育成支援の観点から、現行の育児休業期間中の保険料免除措置を、産休期間中にも拡大することについて、異論はありませんが、一方で、国民年金の方への対応は置き去りにされたままです。公明党は、国民年金についても、まずは育児休業期間中について、夫婦どちらか一方の保険料を免除するなどの措置を検討すべきと考えます。すべての制度の一元化を目指す民主党政権ならば、なおさら国民年金についても対応策を検討するべきではないでしょうか。厚生労働大臣、お答え下さい。

 

次に、被用者年金一元化法案について伺います。本法案の中身は、平成19年に自公政権で提出した法案とほぼ同様の内容です。しかし、当時野党第一党であった民主党国民年金を含めた年金制度全体の一元化を主張し、猛反発していた中で、当時の政府案は法案審議に至らないまま、審議未了、廃案となりました。

 

当時民主党が賛成していれば、被用者年金の一元化は平成22年の4月から実施できていたはずです。官民格差の是正を遅らせてきた責任をどのように認識しているのか、なぜ今になって、当時反対していたと同様の内容の法案を提出するのか、総理の説明を求めます。

 

また、今度の法案では、共済年金の保険料を将来的に厚生年金の水準に揃えるため、18.3%まで徐々に引き上げていくとしておりますが、仮に民主党が目指す全ての年金制度の一元化を行った場合、事業主負担のない国民年金の保険料を含め、保険料率は統一されます。今般の共済年金の保険料引き上げスケジュールとの整合性が取れないのではありませんか。

 

官民格差の是正が進まない点では、職域加算の扱いについても政府の対応は腰が引けております。人事院が公表した退職給付水準に関する官民格差の比較調査では、2010年度に退職した国家公務員が受け取る職域加算年金に退職金を加えた一人当たりの退職給付の合計額は、民間を約400万円上回っているとの結果が出ております。退職給付についても、官民格差を是正すべきであり、退職手当と職域加算廃止後の新たな年金を加えた退職給付の水準が民間と揃うという前提で検討するのが当然と考えますが、いかがでしょうか。

 

更に、一元化にあたり、給付に充てる積立金の統合が中途半端であるとの指摘があります。公務員共済の約45兆円の積立金のうち、厚生年金に統合するのは約24兆円にとどまり、残りは既に退職した公務員や現役の公務員に対する職域加算の財源に充てるとしておりますが、その使途について試算を含め明確に説明すべきです。

 

これら被用者年金一元化法案の様々な問題点について、岡田副総理の答弁を求めます。

 

以上述べてまいりましたように、今般政府が提出した年金関連2法案は、民主党が訴えてきた最低保証年金をはじめとする年金抜本改革の具体案をまったく示すことができないまま、現行制度をベースに改善を加えたものであり、短時間労働者の厚生年金等の適用拡大や、被用者年金一元化等の内容を見ても、民主党が目指す抜本改革との整合性において、ますます説明がつかないものとなっております。

 

民主党は、一体改革の大綱の中に新しい年金制度の創設という文言をいれ、マニフェストに対する面目を保とうとしておりますが、本年2月に公表された試算でも分かるように、最低保証年金の創設に多額の財源が必要となるなど、民主党の新年金制度は実現性が乏しい事は明白です。この期に及んで、なぜ年金制度についてマニフェストに固執するのか、まったく理解ができません。(拍手)

 

政権交代後、一向に進まない具体案作りを見ても、年金抜本改革など、始めからやる気がなかったと言わざるを得ません。(拍手)

 

併せて、これまで抜本改革の幻想を振り撒き、真っ当な年金改革の議論を遅らせてきたその責任は極めて重いと指摘せざるを得ません。潔く民主党が掲げる新年金制度の創設は断念すべきです。最後に、総理の明快な答弁を求め、私の質問を終わります。(拍手)

 

野田総理の答弁

 

議長 内閣総理大臣、野田佳彦君。

 

野田内閣総理大臣 公明党の石井政調会長のご質問に順次お答えをしてまいります。

 

まず、国土交通大臣、防衛大臣についてのご質問をいただきました。二人の閣僚に対する問責決議参議院で多数で可決された事は、事実として受け止めており、残念なことだと考えております。しかし、すべての閣僚が緊張感を持って職責を果たすことが責任の果たし方であり、総理として全閣僚にそのように指示をしております。国土交通大臣、防衛大臣とも、大いに反省すべき点を反省し、かつ、職務を全うすることが国民に対する責任であると考えております。

 

次に、消費税引き上げについてのお尋ねがございました。消費税について、民主党が前回総選挙時に国民に約束した事は、衆議院の任期中には消費税の引き上げは行わない、税率引き上げを実施する際には国民に信を問います、ということであります。一方で、民主党政権として、消費税の議論まで否定してきたわけではありません。06年の総選挙の際にも、当時の鳩山代表は、消費税に関する議論の必要性は指摘をされております。同時に、政権交代以降の税収の落ち込みや大震災の発生、欧州を中心とした金融危機などの状況も勘案をして、判断を致しました。

 

この間の経過の中で、私たちの真意が国民の皆様に十分にご理解いただいていない点については、真摯に受け止め、反省を致します。

 

社会保障と税の一体改革の意義、必要性をこれまで以上に丁寧に国民にご説明をし、理解を得ていくとともに、なんとしても今国会での関連法案の成立をお願いをしたいと考えております。

 

附則第104条についてのご質問をいただきました。人口構造の急速な少子高齢化の中で、社会保障の持続可能性をしっかり担保することが基本でありますが、加えて、リーマンショック後のわが国を取り巻く社会経済財政状況の大きな変化、更には最近の欧州の政府債務危機問題に見られるグローバルな市場の動向を踏まえれば、社会保障と税の一体改革はどの政権であっても先送りできない、待ったなしの課題であると認識をしております。

 

一体改革については、一昨年10月に政府与党社会保障改革検討本部を設置して、検討を開始して以来、政府与党内における丁寧な議論の積み重ねを経て、昨年6月に成案、本年1月に素案を取りまとめ、2月に大綱を閣議決定したところであります。これらの成案、素案、大綱のいずれにおいても、附則第104条に従って平成23年度中に税制抜本改革法案を国会に提出する旨を盛り込んでおります。政府としては、法律を尊重する義務を持っており、これらの大綱等に示されたとおり、税制抜本改革法案を3月30日に閣議決定し、国会に提出したものであります。

 

法案の今国会での成立についてのお尋ねがございました。ご指摘の発言は、不退転の決意で社会保障・税一体改革関連法案を今国会中に成立させなければいけないとの決意を申し上げました。政治家が政治生命を懸けるとは文字通りの意味であり、その解説は行いませんし、これから国会で本格的にご審議いただくに際して、あらかじめ、成案を得られない場合のことを申し上げるのは、国会に対しても失礼かと存じます。

 

また、与党内の意見に関しては、昨年来丁寧な議論を重ね、党のルールに従った決定をしてまいりました。最終的には、所属議員ひとりひとりが与党としての責任を自覚し、政府与党一致結束して改革の実現に邁進すると確信をしております。

 

与野党共に改革の必要性については一致していると認識しており、建設的かつ実りある審議を進めていただき、是非改革を実現をさせるようご協力をお願いをいたします。

 

次に、消費税率引き上げを含めた一体改革を国民に求める前提が整っていないとのご質問をいただきました。本年2月の社会保障・税一体改革大綱では、新しい年金制度の創設や、高齢者医療制度の見直しを含め、社会保障制度全般にわたり改革の項目や実施時期などを示しており、3月30日には工程表を閣議決定しております。このように、社会保障改革の全体像をお示しするとともに、消費税引き上げによる財源確保と密接に関わる法案については、税制抜本改革関連法案とあわせ国会に提出しており、増税先行とのご指摘は当たらないと考えております。

 

経済状況については、景気の持ち直し傾向が確かなものとなるよう、日本銀行との一層の連携強化を図り、切れ目ない経済財政運営を行ってきております。新成長戦略の加速や、日本再生戦略の策定・実行をはじめ、デフレ脱却と経済活性化に向けた取り組みを全力で進めてまいります。

 

行政改革や無駄排除については、政権交代以降、行政刷新会議を中心に、大いに取り組んできたところであり、最近でも国家公務員の給与引き下げの実施、新規採用抑制の決定などを行っておりますし、独法改革、特会改革なども進めております。

 

全閣僚メンバーとする行政改革実行本部を中心に、また、昨日初会合を開催した、民間有識者を集めた行政改革に関する懇談会の議論の成果も反映させて、引き続き行政の無駄や非効率を排除し、総人件費改革をはじめとする行政改革を推進をしてまいります。

 

税制改革については、今回提出している法案において、所得税について特に高い所得階層に一定の負担増を求めることにより、その累進性を高めるとともに、資産課税についても相続税の基礎控除の見直しなどを行うこととしており、税制全体としての再分配機能の回復を図っております。

 

なお、消費税収については、現行分の地方消費税を除き、全額社会保障財源化することとしております。

 

このように、御党が一体改革の条件とされている諸課題については政府としても全力で取り組んでおります。

 

一体改革は、どの内閣であっても先送りできない課題でありますので、建設的なご議論を改めてよろしくお願いをいたします。

 

次に、現行年金制度に対する認識についてのご質問をいただきました。現行の年金制度について自公政権の下で基礎年金の国庫負担割合2分の1への引き上げやマクロ経済スライド導入といった制度の持続可能性を高めるためのご努力をされてきたことについては、私は正当に評価しなければならないと考えております。また、平成21年の財政検証でも、将来にわたり、年金財政の給付と負担の均衡が図られていることが確認をされているところであります。

 

しかし、現行制度は、終身雇用や専業主婦というモデルを前提に作られている、国民年金において非正規雇用の増大や未納未加入者の問題が大きくなっているなどの問題を抱えており、将来の見通しについて国民の信頼が得られているとは必ずしも言えないところもございます。私のこの認識は、総理になる前からも変わっておりません。

 

次に、被用者年金一元化法案についてのお尋ねがございました。平成19年の被用者年金一元化法案については、我が党所属の議員から個別の問題点を指摘した事はありますが、同法案は、衆議院解散に伴い、審議未了で廃案となったものであり、民主党として反対していたということではありません。(野次)今回の被用者年金一元化については、平成19年当時とは異なり、一体改革大綱において新しい年金制度の創設を掲げた上で、新制度の創設までには一定の時間を要することから、その方向性に沿って被用者年金一元化も含めた現行制度の改善にも取り組むという改革の全体像をお示しした上で、提案をしているものであります。

 

被用者年金制度の一元化が必要であるとの問題意識は与野党で共有をされており、その先の抜本改革のあり方も含めまして、与野党間の協議の中で胸襟を開いて国民の立場に立って議論をしていくことが重要と考えております。

 

新制度の創設を断念すべきとの指摘への見解についてのご質問をいただきました。民主党の新しい年金制度の提案は、年金一元化や最低保証年金の創設を通じ、現行制度が抱える様々な課題に答えようとするものであります。新制度に対しては、これまでも種々の問題をご指摘をいただいておりますが、平成25年の法案提出に向けて、民主党内で具体的な制度設計を検討する中で対応の可否を判断していくべきと考えます。また、政府としては、まずは最低保証機能の強化など、現行制度の改善を図ることとし、これらに必要な費用を消費税引き上げにより得られる財源の用途に含めるとともに、所要の法案を提出したところであります。

 

最低保証機能の強化などの改善が必要であるとの問題意識は与野党で共有されていることを踏まえれば、新年金制度の提案を撤回する、しないの議論ではなくて、胸襟を開いて国民の立場に立って協議をしていくことが重要であると考えております。

 

残余の質問については、関係大臣から答弁をさせていただきます。(拍手)

 

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5月8日 衆議院本会議 鴨下一郎氏の質疑と野田総理の答弁

2012/05/12 23:16

 

動画: http://www.youtube.com/watch?v=FhH6Fl9Lpls

    http://www.youtube.com/watch?v=wsQD7B-T1oQ

 

鴨下一郎氏(自民)の質問

 

議長 鴨下一郎君。(拍手)

 

鴨下 自由民主党・無所属の会を代表して、只今議題となっています年金関連2法案を中心に、社会保障制度全般に関して質問させていただきます。

 

我が党は、平成21年の選挙で敗退し、政権を離れました。国民からのご批判を真摯に耳を傾け、その反省に立ち、我々は、新しい党の綱領を制定し、再出発をいたしました。その大きな柱のひとつが自助、共助、公助の考え方であります。まず自分で頑張り、また、お互いに助け合う。そして最後に足らざるところを国や自治体の公が支える。この理念を我が党は明確に掲げながら政策を立案していくことになりました。社会保障制度こそ、自立を基本とした考え方に立脚しなければならないと考えております。総理は、どうお考えですか?

 

私は、社会保障政策の中でも、とりわけ年金制度は現在年金を受けている人々と現役世代で今まさに保険料を納めている人たちの権利をしっかりと守ることこそ、政治の一義的な責任だと考えます。実際には年金世代が約4千万人、現役世代が6千万人、実に1億人が年金に関わる当事者でございます。これらの人たちは、現行制度が持続されることを期待し、保険料を納めています。しかし、民主党の心無い年金批判で、自分の年金はどうなってしまうんだろうかと、みんな心配しています。民主党の一部の議員が言うように、現行年金制度は本当にぼろぼろなんでしょうか。私は決してそうは思いませんが、総理の認識を聞かせてください。

 

政府提案の社会保障と税の一体改革は、消費税の増税は明記されていますが、年金、医療などの社会保障の一体的な改革についてはほとんど示されておりません。民主党マニフェストで廃止と言っていた高齢者医療制度はどうしようと考えているんですか。

 

医療、介護の効率化策などは何も示されていません。これでは、いくら増税しても、財源は足りません。もっと責任感を持って対処すべきと考えますが、総理の社会保障の効率化策について尋ねます。

 

たとえば、これは私の考えですが、年金、医療、介護を、サービスを受ける個人に着目して、利用者が最も必要とするサービスについてはより手厚く、しかし、他のサービスについては総合的に併給調整ができるようにすべきと考えますが、いかがでございましょうか。

 

既に企業において福利厚生についてはカフェテリアプランとして成功例もあり、また、自治体の中には、介護にならない元気なお年寄りには、首長が祝い金を出すなど、色々と知恵を出しているところもあります。国の制度としても新しい考え方の導入ができないか、検討することを求めたいと思います。どうでしょうか。

 

内容に入りたいと思います。今回大綱から前進して具体的な法律案が提示されたわけであります。しかし、出てきた法律案は、民主党が主張してきた改革とは程遠く、一体的総合的な改革とはとても言えるものではありません。ほとんどがこれまでの延長線上のものであります。

 

たとえば、年金。民主党が選挙において大声で言ってきたことは、全ての年金の一元化、そして、最低保証年金7万円の支給だったはずです。閣議決定された一体改革大綱には、全ての年金を一元化し、7万円の最低保証年金を支給する法案を、平成25年の国会に提出するとされています。我々が資料から推測すると、民主党の目指す年金制度とは、所得比例年金と最低保証年金の組み合わせから成るひとつの公的年金に、無理やりに全ての人たちを加入させるということのようであります。所得比例年金の保険料は、15%程度とありますので、サラリーマンの方は労使折半でありますが、農業や商店などを営む自営業者の方々には、一律に収入の15%の保険料負担が求められます。

 

たとえば、年収400万円の自営業の方で、現在1万5千円程度の保険料が、民主党案になると、実に5万円になってしまうとも言われています。とても現実的なものではありません。

 

また、財源の問題があります。最低保証年金の実施に必要な財源は、民主党の試算でも、今回の5%消費税増税に加え、更に7.1%の増税が必要との報道がありました。財源はどうするおつもりですか。

 

我々には年金制度の見直しに当たって留意すべき前提がふたつあります。まず、過去、現在、将来において、額に汗して働き、税金や社会保険料などを納め、また、納めようと努力している人々が報われること。そして、正直者が損をしないようにすることを原点とする、自助、自立を第一とし、共助、さらには公助の順に従って政策を組み合わせ、安易なバラ撒きは排し、現役世代に過重な負担とならないよう、真に必要とされる社会保障の提供を目指すべきであるということです。

 

民主党の主張する最低保証年金は、誰にでも7万円をバラ撒く、自助を否定し、公助ありきの、極めて社会主義的色彩の強い政策と私は考えます。(拍手)総理のご所見をお聞かせ下さい。

 

また、来年法案を提出するからには、現在新しい制度について相当に議論が進んでいるはずです。民主党の年金制度の仕組みとスケジュールについて、具体的に分かりやすく答えてください。

 

最低保証年金7万円はいつからどの程度の所得の人がもらえるのでしょうか。保険料はいつからいくら上がるのでしょうか。完成まで40年かかるとも言われている民主党案ですが、移行期には現行制度と民主党案の二つの制度が同時に進行するという理解でよろしいですか。

 

次に、具体的な法案について質問したいと思います。今回年金一元化については被用者年金制度の一元化を図るための厚生年金保険法等の改正案が提出されました。この法案は、サラリーマンの厚生年金と公務員の共済年金を一元化するものでありますが、これは平成19年、自公政権の時に提出し、民主党の大反対で廃案となったものとほぼ同様のものであります。国民年金を含め、制度を一元化する法案を来年に提出するならば、なぜ今年被用者年金制度だけを統合する必要があるのか、私には理解できません。

 

大風呂敷を広げて全ての一元化を来年やると言いながら、我々のかつての案を持ち出してきて、これが今年の一元化法案だと言われても納得できません。(拍手)

 

そこで、総理にお伺いします。以前自公で出した法案と今回提出の法案との違いは何か、また、以前の自公案にはなぜ反対したのか、また、今回似たような法案を出して来た理由は一体何か、更に、国民年金との一元化は、いつまでに行うのか、明確にお答えをいただきたいと思います。

 

今回、公的年金制度の財政基盤および最低保証機能の強化等のための国民年金法等の一部を改正する改正案も提出されました。主なポイントは、短時間労働者に対する厚生年金・健康保険の適用拡大、そして、受給資格期間の短縮、25年から10年へ、そして、低所得者への年金額の加算などであります。

 

これらは、低年金・無年金者の問題、あるいは約330万人と言われている未納・未加入者の問題に対応するものであり、我が党としても議論を重ねてきたものばかりであります。

 

この法案は、未納・未加入対策になると考えられますが、逆に経営者側は雇いづらくなり、雇用機会が減少する可能性があります。経営や経済への影響を予想して複合的・大局に立った対応が重要であります。総理の考えをお聞きします。

 

受給資格の期間の短縮については、我が党も参議院選挙の公約に明記していますが、受給権の問題だけでなく、年金額との関連など、今後更に検討すべき点もありますが、総理は現在どうお考えになっていますか。

 

また、最低保証機能の強化は、これは、真面目に保険料を納めていた人との間に不公平が生じうることも指摘されておりまして、モラルハザードにつながる制度の欠陥があります。どう是正するつもりですか。総理、お答え下さい。

 

ここで私が強調したい事は、政府民主党社会保障と税の一体改革として今回打ち出してきたものは、現行法の手直しばかりであるということです。これまで、現行法を基本として必要な見直しを行ってきた我々の主張と色々考えた末に結局は同じになってしまった、そういうことじゃないんですか。

 

我々は、年金の現行制度の基本を守っていくことが、今保険料を払っている人たち、そして、年金生活の皆さんに迷惑や心配をかけず、その持続的安定性につながると確信しています。更に、少子高齢化社会に対応するためには、保険料負担の範囲内で給付水準を自動的に調節する仕組み、いわゆるマクロ経済スライドと言いますが、これの発動により、支給水準が調整されることによって、年金制度は今の現行制度の改革で十分に持続可能と考えられます。

 

ところが民主党は、年金に対する不安感をいたずらに煽って、最低保証年金という幻想を未だに振り撒いております。更には、この民主党案も、少子高齢社会への解決策には残念ながらならないんです。また、財源問題が大きなネックとなる最低保証年金や、被用者年金と国民年金の統合などの問題点が多く、更に実現には40年かかるということもあり、民主党案は、現実的な選択肢とは到底考えられません。

 

そこで、総理にお伺いします。現行制度の見直しを行えば、年金制度は十分持続可能な制度じゃないんですか。到底実現できない最低保証年金の支給を含めた民主党案の旗は、この際降ろし、我々の提唱する現実的な改革を協力し合って一緒に進めようじゃありませんか。(拍手)

 

今、総理に必要な決断は、マニフェストの呪縛から逃れることです。総理のお考えを伺います。

 

年金は、医療や介護のような単年度のこととは違って、1クールが約80年の制度であります。すなわち、20歳から保険料を払い始めて、40年間払って満額の受給権を得て、その後90歳まで受け取れば、当然100年の安定した制度が必要であります。今日本は2025年から2025年の高齢化のピークに向かいつつあります。社会保障のまさに胸突き八丁と言えるんです。この時に、現行制度と移行に40年もかかる民主党案が並存するということは、社会保障制度全体が極めて不安定になる危機と言えます。いわば国民を巻き込んで、まるで嵐の海の中で船を乗り換えるようなものであります。

 

総理、政治は、現実をしっかり見なければなりません。現行制度を与野党協力して国民の立場になってより安心な持続可能な制度にしていくことこそ、政治全体の責務であり、唯一の道であると思います。

 

最後に、民主党の到底実現できない矛盾一杯の年金案の旗は、きっぱりと降ろすよう改めて申し上げ、私の質問とさせていただきます。

 

ありがとうございました。(拍手)

 

野田総理の答弁

 

議長 内閣総理大臣、野田佳彦君。(拍手)

 

野田内閣総理大臣 自民党鴨下議員のご質問にお答えしたいと思います。

 

まず最初に、社会保障における事実についてのお尋ねがございました。議員ご指摘の通り、国民の安心や生活の安定を支えていくためには、国民ひとりひとりが自らの努力によって営む自助、自助では対応できないリスクに相互に連帯して生活を保障する共助、公的扶助など、必要な生活保障を実施する公助をバランスよく適切に組み合わせていくことが必要であると考えております。

 

今回の一体改革においても、就労や生活支援などによる自立支援といった自助を念頭に置いた上で、年金や医療保険介護保険など、共助によるセイフティネット機能の強化を提案をしているところであります。

 

次に、現行年金制度に対する認識についてのお尋ねがございました。現行の年金制度については、自公政権の下で基礎年金の国庫負担割合の2分の1への引き上げや、マクロ経済スライド導入といった、制度の持続可能性を高めるためのご努力をされてきたことについては、私も否定をしているわけではありません。また、現在の年金制度は、平成21年の財政検証でも、将来に亘り年金財政の給付と負担の均衡が図られていることが確認をされているところでございます。

 

しかし、現行制度は、終身雇用や専業主婦というモデルを前提に作られていること、国民年金において非正規雇用の増大や未納・未加入者の問題が大きくなってきていることなどの問題を抱えており、将来の見通しについて国民の信頼が得られているとは必ずしも言えません。こうした認識に基づき、新しい年金制度を提案するとともに、新たな年金制度が創設実施されるまでの間においても、最低保証機能の強化など、現行制度を改善するために、関係法案を提出をしたところであります。

 

次に、社会保障改革の全体像や高齢者医療制度改革、社会保障の効率化策についてのお尋ねがございました。一体改革大綱では、医療、介護、年金、子供、子育てなど、社会保障制度全般にわたり、改革の項目や実施時期などを含め、改革の全体像を示しており、その上で必要な法案も順次国会に提出し、ご審議いただくこととしております。

 

このうち、高齢者医療制度の見直しについては、大綱では、関係者の理解を得た上で平成24年通常国会に法案を提出するとされており、地方団体を始めとする関係者のご理解を得られるよう、引き続き検討調整を行っているところであります。また、一体改革では、社会保障について3.8兆円程度の充実を行う一方で、1.2兆円程度の重点化、効率化を併せて行う事にしております。医療介護分野においても、サービス提供体制の効率化、重点化や、70歳以上、75歳未満の医療保険の患者負担の平成25年度予算編成過程での見直し、介護保険の給付の重点化・効率化、自立支援型のケアマネジメントの実現などを検討します。

 

議員がご提案をされている年金医療介護を総合調整する仕組みにつきましては、高齢者が自分に合ったメニューを選択でき、多様なニーズに応えられることや、自助努力を促すことができるといった利点が挙げられる一方で、個々の高齢者の医療や介護の必要性に応じた給付を行うという公的社会保障の考え方とどう整合させるかなどの論点があると思われます。社会保障の重点化・効率化を進める事は重要な課題であり、是非与野党での協議を通じて様々なご提言をいただきながら議論を深めていきたいと考えております。

 

次に、新しい年金制度に関し、その財源を含む制度設計や今後のスケジュールなどについて、数点のお尋ねがございました。

 

民主党の新しい年金制度では、社会保険方式の所得比例年金を基本として、所得比例年金の受給額が少ない方に対して補足的に税を財源とする最低保証年金を給付することを提案をしております。

 

最低保証年金に必要な財源については、支給範囲や支給額といった具体的な制度設計によって、その規模が変わり得るものであり、財源をどのように手当てするかについてと併せて、今後の重要な検討課題であると認識しております。

 

また、所得比例年金における具体的な保険料負担については、一体改革大綱では、老齢年金に関する部分の保険料率として、15%程度とお示しをしています。自営業者の方々の保険料負担の負担の具体的なあり方などについては、今後検討を進めていくべき事項であると認識をしております。

 

なお、新制度への移行には、一定の時間を要することから、新制度発足後も当分の間は新制度だけではなく現行制度からも年金が支給されることになるものと考えております。こうした最低保証年金や全ての年金一元化などの給付負担関係を含め、新年金制度の具体的な姿や実施スケジュールは、まずは民主党において検討されるものでありますが、与野党間でも真摯に議論をいただき、平成25年の法案提出を目指してまいります。

 

民主党が掲げる新しい年金制度は、高齢期に少なくともこれ以上は受給できるという年金額を明らかにすることで、国民が高齢期の生活設計を立てられるようにするものであります。新制度では、保険料を支払えるのに支払わなかった方にまで最低保証年金を支給する事は想定しておらず、バラ撒きとのご批判は当たらないものと考えております。

 

次に、被用者年金一元化法案についてのお尋ねがございました。今回の被用者年金一元化については、平成19年当時とは異なり、一体改革大綱において新しい年金制度の創設を掲げた上で、新制度の創設までには一定の時間を要することから、その方向性に沿って被用者年金の一元化も含めた現行制度の改善にも取り組むという改革の全体像をお示しした上で、提案をしているものであります。その意味で、被用者年金一元化法案は、全国民がひとつの年金制度に加入する形が完成するまでの間にも、できるだけ早く働き方に中立的な制度となるよう、この国会に提出したものであります。

 

また、平成19年の法案については、我が党所属の議員から個別の問題点を指摘した事はありますが、同法案は、衆議院解散に伴い審議未了で廃案になったものであり、民主党として反対していたということではございません。(野次)

 

なお、国民年金との一元化時期については、先ほど答弁したとおりであり、新年金制度の実施スケジュールとしてまずは党において検討を行うべきものであります。

 

次に、国民年金法等改正案のうち、適用拡大、受給資格期間短縮、年金額加算の三点についてのご質問をいただきました。今回の法案における社会保険の適用拡大は、非正規労働者へのセイフティネットの拡大・拡充などの観点から、適用範囲を出来る限り広く設定すべきという要請とともに、現下の厳しい経済情勢の中で、中小企業に負担を求めることによる企業経営の影響に配慮する意見の両方の立場を踏まえて、従業員数が500人以上の企業から適用を拡大するとともに、施行を28年4月として、十分な準備期間を設けるなど、総合的な観点から現実的なスタートラインとして設定をしたものであります。また、受給資格期間の短縮については、現に生じている無年金者をできるだけ救済すると同時に、納付した保険料をできるだけ給付に結びつける観点から実施するものであります。

 

一方で、年金制度は、40年間保険料を納付することを前提に設計しており、法律上の義務ともなっているところであります。この点については、十分周知をしていくことが重要と考えております。

 

第三に、低所得者への年金額の加算については、低所得者に対する加算の効果を出すことが必要である一方で、ご指摘の通り、保険料の納付意欲をできるだけ損なわない仕組みとすることが必要であります。このような観点から、法案では、加算の対象者を限定した上で、加算の仕組みについて、真面目に納付している人の納付意欲にできるだけ悪い影響を与えることのないように配慮しています。

 

最後に、民主党案の旗を降ろすべきではないかというお尋ねがございました。民主党の新しい年金制度の提案は、年金一元化や最低保証年金の創設を通じ、現行制度が抱える様々な課題に答えようとするためのものであります。新制度に対しては、これまでも、種々の課題を指摘をされておりますが、平成25年度の法案提出に向けて、民主党内で具体的な制度設計を検討する中で対応の可否を判断していくべきと考えております。

 

また、政府としては、まずは最低保証機能の強化など、現行制度の改善を図ることとし、これに必要な費用を消費税引き上げにより得られる財源の用途に含めるとともに、所要の法案を提出したところであります。最低保証機能の強化などの改善が必要であるとの問題意識は与野党で共有されていることを踏まえれば、民主党案の旗を降ろす、降ろさないの議論ではなく、胸襟を開いて国民の立場に立って協議をしていくことが重要と考えております。(拍手)

 

 

 

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5月8日 衆議院本会議 大島理森氏の質疑と野田総理の答弁

2012/05/11 22:36

 

動画:http://www.youtube.com/watch?v=wU4M7qxrxVE#t=47m17s

   http://www.youtube.com/watch?v=BNnWo-nTku4

 

大島氏の質問

 

議長 大島理森君。(拍手)

 

大島 私は、自由民主党・無所属の会を代表して、野田総理が政治生命を懸けるとまで言われました社会保障と税の一体改革に関して質問いたします。

 

冒頭、このたびの北関東における竜巻被害に関し、被災された方々に心よりお悔やみとお見舞いを申し上げるとともに、政府におかれましては、万全の措置を講ずるよう強く求めます。

 

今、我々は衆議院参議院の多数派が異なる、いわゆるねじれ国会の中で責任を果たさねばなりません。それは国民の選択の結果でありますが、一方、国民は、政府与党の責任第一とはいえ、決められない政治の現状に苛立ちを感じておられるのも事実でしょう。

 

しかし、昨年の3月11日、東日本大震災という国家的危機に対し、我が党は谷垣総裁の決断の下、与野党の壁を乗り越え、国民のために各党と協力してその対応に当たりました。私は、このことを思い起こすと、万機公論に決すべきという言葉に思いをはせるものであります。

 

野田総理、今私たちは、万機公論、すなわち議論を尽くした上で、決めるべき時に物事を決め、事を成し遂げるための政治の筋道を作り上げ、信頼を守らなければなりません。我々はあなた方民主党が野党時代に行ってきたことを殊更あげつらう事はいたしません。ただし、結論を導くための実のある議論を行ない、協議し、そして、事を成すに当たっては、必要不可欠な政治上の要件があるのです。それは何よりも、主権者たる国民に嘘をつかず、誠実であり、責任を持つことなんです。

 

野田総理は、社会保障と税の一体改革について政治生命を懸けるとまで明言されておりますが、自民党は、わが国の累積する財政赤字に責任を感ずるからこそ、累次の選挙公約や税制改正において、財政再建や消費税を含む税制抜本改革の実現を訴えてまいりました。総理が待ったなしと言うのであれば、総理および民主党に不退転の決意を持ってこの問題を解決するための責任感が本当にあるのか、また、先の総選挙の際の公約や党幹部の言動が厳しく問われなければなりません。

 

第一に、約束に対する責任について伺いましょう。与党民主党によって構成される野田内閣が一体改革に取り組む事は、民主党と国民との約束に反しているのです。そのことについて、この議場におられる民主党の議員の皆様が、胸に当てて何も恥ずべきものはないのでしょうか。まず民主党に政権としての正統性を持ち出した、付与した、2年8ヶ月前の衆議院選挙におけるマニフェストにおいて、社会保障のバラ撒きメニューは誇らしげに羅列されたものの、そこに消費税増税という言葉はまったく見受けられません。

 

また、当時の党代表や幹事長、野田総理も含めた民主党を代表する方々の言動は、全て、今任期中に消費税の引き上げを決めること、まさにこの決めることすら、否定して集票されたことを、よもやお忘れではないでしょうね。

 

如何なる詭弁を弄そうとも、消費税増税という国民との契約がなく、これを推し進める事は、国民との約束違反に他ならないのであります。

 

次に、2年前の参議院選挙を思い出してください。菅前総理は消費税の論議を唐突に持ち出し、民主党は敗れました。つまり、民意は、この時も、民主党の手による国民との約束違反の消費税増税を否定したんです。これらの民意に反することを、総理、あなたは今、政治生命を懸けると言って取り組んでいますが、約束違反の増税に対して、真摯な反省と謝罪を行った上で、このマニフェストを大胆に見直し、今一度国民に信を問うことが必要であると存じます。総理、如何でしょうか。(拍手)

 

これに関して更に言えば、マニフェストで国民と約束した最低保証年金を含む新年金制度の創設、後期高齢者医療制度の廃止について、その扱いはどこに行ったのでしょうか。これらが実現困難なことは明白なんです。撤回するのか、それとも旗を降ろさないつもりなのでしょうか。なお、これらはそれぞれ閣議決定された一体改革大綱にも明記されていますが、一体改革に含まれると理解してよいのでしょうか。今の提案では、一体改革たりえず、バラ撒き、かつ増税のみとの感は否めません。総理の見解を問います。

 

第二に、政治家としての倫理への責任について伺います。政治家は、結果責任を問われるとはいえ、そのプロセス、手法において、やはりモラルに対する緊張感がなければなりません。2年8ヶ月に亘る民主党政権において、あまりにもその弛緩が散見されることによって、いまや国民は総理の言葉を信じ、民主党を信頼し、国の政治を信頼することができなくなり、その信用は失墜しております。これでは国家の政策の遂行に支障を来たす事は必至なのです。総理の訴える一体改革が国民の理解を得られないのも当然の帰結です。すなわち、上信なくば立たずなのであります。あなたの発する言葉に国民の信を置かせるためには、倫理における責任というものについて総理の姿勢を明確にする必要があります。

 

一体改革に取り組む野田内閣および与党民主党の資質について伺いましょう。野田総理は参議院問責決議を受けた田中防衛大臣と前田国土交通大臣の二閣僚は今もって適格であるとの認識でしょうか。国民世論も二人の続投は望んでおりません。このままで行くならば、総理が最大の政治課題と位置づける一体改革について、国民の理解を得て実現していくことの足かせとなることは明らかだとお考えにならないのでしょうか。参議院において野党全党が賛成し、その参議院の意思として議決した事実を、総理はどのように受け止めておられるのか。そして、このまま続投させるのか。総理の任命責任を問われる問題ですが、明快な答弁を求めます。

 

小沢元代表の政治資金問題についても伺います。民主党の党員資格停止の解除等については、あなた方の問題でありましょうが、国民は、民主党の倫理観を厳しく見ているのです。今回の判決文を読む限り、元代表の主張のほとんどが裁判所に認められておらず、現行の政治資金規正法のあり方も踏まえれば、国会で説明責任を果たす必要があります。総理は、我々が要求する証人喚問に小沢代表が応じ、国会でその説明責任を果たすべきと考えますか? 国会で判断するべきものとの答弁は不要です。野田総理、あなた自身と民主党の倫理観が問われているのです。もし総理が小沢元代表の立場であれば、自ら国会に出席し、説明するのでしょうか。お答え下さい。

 

冒頭申し上げた責任について更に伺います。約束に対する責任、倫理観への責任、加えて、政治にとって最も問われているものは、結果責任です。今日に至るまで、民主党政権において、普天間基地の移設問題、瓦礫処理等を含む東日本大震災からの復旧・復興、原子力発電を巡る諸問題、TPPなど、多くの内政外交上の重要課題について、何一つ明快な結論を出しておりません。責任を果たしているとは言えないのです。言葉だけが踊るばかりで、結果責任を取らない政治はもうたくさんなのです。私は野田総理が一体改革に政治生命を懸けると言ったことが、どれほどの覚悟を持ったものなのか、改めて総理のその言葉の具体的な内容を伺いましょう。

 

今国会は会期は6月21日までとなっています。新設された特別委員会においては、社会保障と税の一体改革の審議が始まりますが、そこには計7本の法律案が付託されます。総理はこの会期末までに具体的にどのようにこれらの関連法案を成立させ、そのうちどの法案に政治生命を懸けるのでしょうか。野党に協力を求めるとの他力本願ばかりではなく、政府与党がその自らの力と責任において、予定された会期末までに衆参で結論を出す手法と覚悟を有しているのでしょうか。

 

また、総理の言葉の意味するところは、まさにこの6月21日までにやり通すこと、そこに政治生命を懸けるということではないでしょうか。そのことに明確な結果責任を負い、政治生命を懸けるわけであります。6月の会期末までにできなければ会期を延長する、場合によっては大幅に延長する、もしくは国会を閉じて、継続審査、いずれにせよ結論を先送ることなど、よもやお考えではないでしょうね。

 

もしそのようであれば、これは政治生命を懸けるという言葉に値しません。政治生命を懸けると言った真意は何たるかを、国会、国民に明確にその決意のほどをお示し下さい。

 

民主党の中には、依然として法案への反対姿勢を崩さない多くの造反予備軍がおられると聞いております。その方々はどうぞ委員会の場で質問の場に立って主張をぶつけてください。総理におかれては、それを受けて立ち、ねじ伏せるほどの気概を示されることを期待するのであります。

 

なお、最高裁に違憲状態とされ、かつ違法状態となっている一票の格差の問題についても、与党は何等責任を果たさず、解決の目途がついていないのが現状です。総理はかつて党首討論において、違憲状態を脱することが最優先と明言されましたが、その方針は変らないのか、今後どのように取り組むのか、具体的にお答え下さい。

 

以上、私は、政党政治家にとって最も重要な責任というものについて、覚悟を総理に問うてまいりました。いまやねじれ国会という国民が選択した国会状況の中で、万機公論に決しとしつつも、議論と結論の間に横たわる、物事を決するまでの協議というプロセスが重要であることは理解しております。しかし、それらを認識しながら、政党政治の叡知として、政党間協議のルールを確立し、新たな政策決定プロセスを構築することこそが、ねじれ国会が常態化した現下の政治状況においては、今求められていることではないでしょうか。

 

ただし、各党それぞれがこの政党間協議という新たな表舞台に立つにあたっては、その資格が問われます。すなわち、先ほど申し上げたような責任感や倫理観を、まず与党の当然の責務として示し、その上で、各党がこれらを共有する状態にならなければなりません。

私は、震災直後の復旧・復興に当たった際、自公民の三党の幹事長政調会長・委員会の現場の働きによってその萌芽を見た感がありましたが、残念ながら今回の件については何等見出す事はできません。

 

我が党は、社会保障について、税制についても、我が党の基本的な考え方を既に示してあります。特別委員会においても、我々が税を納め、保険料を払う者の立場に立脚し、自立、自助、共助、公助という理念に基づいた社会保障等のあり方を堂々と提示してまいります。国会論戦を通じ、政府間の問題点を指摘するとともに、国民に対して我々の考えの正しさを訴え、政府与党に対峙してまいる所存です。

 

民主党内の困難の原因は、国民との約束を破り、そのけじめもつけないまま、一体改革を進めようとしているところにあるのです。これが決められない政治の元凶なんです。総理、ここは基本に立ち帰りなさい。政治生命を懸けて説得するのは、まず足元の与党民主党であり、更に、主権者である国民との関係を踏まえた政治の原点に帰って、この案件に取り組むことを最後に求め、私の質問を終わります。

 

もし時間内であれば再質問をさせていただきます。ありがとうございました。(拍手)

 

野田総理の答弁

 

議長 内閣総理大臣、野田佳彦君。(拍手)

 

野田内閣総理大臣 自由民主党を代表しての大島副総裁のご質問にお答えをしてまいります。

 

まず第一問は、国民との約束についてのお尋ねがございました。消費税率の引き上げについては、マニフェストには記載しておりませんが、政権交代後に税収の大幅な落ち込みが明らかになり、東日本大震災などが重なって、その早急な回復が見込めないこと、社会保障費の自然増や基礎年金国庫負担問題、欧州の金融危機が波及しかねないことなどから、消費税の問題をもはや先送りする時間はないと判断をいたしました。

 

民主党が前回総選挙時に国民に約束したことは、衆議院の任期中には消費税の引き上げは行わない、税率引き上げを実施する際には国民に信を問いますということであります。従って、提出法案に明記してある通り、現在の政権任期中において消費税率の引き上げは行いません。当然、引き上げの前には総選挙で民意を問うことになります。

 

参議院選挙における反省と教訓を踏まえつつ、今回の社会保障・税一体改革をご提案をしており、やり抜くべきことをやり抜いた上で、しかるべき時に国民の判断を仰ぎたいと考えております。

 

次に、一体改革における新年金制度や高齢者医療制度の取り扱い、バラ撒き増税のみとの批判についてのご質問をいただきました。

 

民主党の新しい年金制度の提案は、年金一元化や最低保証年金の創設を通じ、現行制度が抱える様々な課題に答えようとするものであります。これまでも種々の課題を指摘されておりますが、平成25年の法案提出に向けて、党内で具体的な制度設計を検討する中で、対応の可否を判断していくべきと考えております。

 

政府としては、まずは最低保証機能の強化など、現行年金制度の改善を図ることとし、これに必要な費用を消費税引き上げにより得られる財源の用途に含めるとともに、所要の法案を提出をしたところであります。

 

また、高齢者医療制度の見直しについては、一体改革大綱では関係者の理解を得た上で平成24年通常国会に法案を提出するとしており、地方団体をはじめとする関係者の理解を得られるよう、引き続き検討調整を行っているところであります。

 

新年金制度、高齢者医療制度の見直しのいずれも、一体改革大綱の中で示した社会保障制度全般にわたる改革項目であり、政府与党としては工程表に沿って取り組んでまいります。

 

一方、この2項目に対して、実現不可能とのご主張でございますが、年金制度については最低保証機能の強化など、現行制度の改善が必要であるとの問題意識は与野党で共有されていると承知をしており、また、高齢者医療についても、支える国民健康保険など、現役制度も大変厳しい状況にあることについては認識を一致できるのではないかと考えております。是非各制度の向かうべき方向について、それぞれの認識・提案を持って、胸襟を開き、国民の立場に立ってご協議に応じていただくよう、重ねてお願いを致します。

 

なお、一体改革における社会保障改革は、大綱において全体像をお示しした上で、3.8兆円程度の充実を行う一方で、1.2兆円程度の重点化、効率化を行う事にしています。消費税引き上げによる財源確保と密接に関わる社会保障の改革法案については、税制抜本改革関連法案とあわせ、国会に提出しておりますので、バラ撒きかつ増税のみとのご指摘は当たらないと考えております。

 

次に、国土交通大臣、防衛大臣についてのご質問をいただきました。二閣僚に対する問責決議参議院で多数で可決された事は、事実として受け止めており、残念なことだと考えております。

 

しかし、全ての閣僚が緊張感を持って職責を果たすことが責任の果たし方であり、総理として全閣僚にそのように指示をしております。国土交通大臣、防衛大臣とも、大いに反省すべき点は反省し、かつ、職務を全うすることが国民に対する責任であると考えております。

 

同時に、この問題と社会保障・税一体改革、あるいは、経済や国民生活にとって必要な法案の審議は、切り離して考えることが国民利益につながると考えております。どうか、大局的視点に立っていただき、法案の審議において建設的なご提案をいただき、物事を決める政治を共に実現させていきたいと考えております。(拍手)

 

次に、小沢議員の説明責任についてのご質問をいただきました。小沢議員については、一審裁判において様々な観点から審理が行われ、また、代理人も小沢議員自らも法廷において説明を行ってきたと考えております。また、小沢議員の今後の説明責任の果たし方は、政治家として自ら判断して行うべきものであると考えております。更に、私が小沢議員の立場であったなら、とのことでありますが、国会招致に関しては各党・各会派でご議論されるべき問題という基本原則に立ちつつ、私個人の考えをあえて問われれば、やはり政治家本人がその状況において自ら判断する問題であり、仮定の議論は成り立たないと考えております。

 

次に、法案の今国会での成立についてのお尋ねがございました。ご指摘の発言は、不退転の決意で社会保障・税一体改革関連法案を今国会中に成立させなければならないとの決意を申し上げました。特別委員会でご審議いただく関連法案は、まさに一体のものであるとの認識に立ち、いずれの法案もご可決いただくことを前提として考えております。

 

政治家が政治生命を懸けるとは、文字通りの意味であり、その解説は行いませんし、これから国会で本格的にご審議いただくに際して、あらかじめ、成案を得られない場合のことを申し上げるのは、国会に対してもご無礼かと存じます。与野党共に改革の必要は一致していると認識をしております。政府与党として建設的かつ実りある審議を進めていただくよう努力をいたします。是非ご協力をお願いをいたします。

 

次に、一票の格差是正についてのお尋ねがございました。衆議院の選挙制度については、各党協議会において議論をされてきており、一票の格差是正、定数削減、選挙制度改革の三つの課題について、同時決着することを課題としていると承知をしています。

 

同時に、先に各党協議会において、樽床座長から、第二次の座長取りまとめ試案が提示されるも、各党の賛同が得られず、各党幹事長会談に対して状況報告が行われることで、各党が合意したとも聞いております。私としては、違憲・違法状態からの一刻も早い脱却が最優先ということを念頭に置きつつ、国民の要請にいかに答えるかを、各党幹事長間で協議し、三つの事項について成案を得られるよう努力していただくことを強く期待をしております。

 

最後に、民主党マニフェスト、意思決定に関するご質問をいただきました。昨年の夏、民主党において、マニフェストの中間検証を実施をいたしました。政権交代の結果、高校授業料無償化や、農家戸別所得補償などが実現をしています。一方で、約束実現に至っていないものがあることも率直に認め、国民の皆様に反省とお詫びを申し上げたと承知をしています。消費税についても、衆議院の任期中には消費税の引き上げは行わない、引き上げを行う際には国民に信を問いますというお約束を守り、野田内閣は現在の政権任期中において消費税率の引き上げは行いません。また、行政改革、政治改革など、身を切る改革も併せて包括的に実施をしてまいります。

 

与党内の意見に関しては、昨年来丁寧な議論を重ね、党のルールに従った決定をしてまいりました。最終的には所属議員ひとりひとりが与党としての責任を自覚し、政府与党一致結束して改革の実現に邁進すると確信をしております。

 

今日から始まるご審議において、自由民主党からも建設的な対案のご提示があると伺っております。審議を通じて、建設的な立場で物事を決める政治の実現に協力いただけるものと確信をしておりますし、そうしたお互いの努力こそが、一貫して大島先生からは、責任というキーワードの下でご質問いただきましたが、お互いに、国民のために、特に未来の世代のために、責任を果たしてまいりましょう。(拍手)

 

大島氏の再質問

 

議長 大島理森君から再質疑の申し出がありますが、残り時間が極めてわずかでございますが、ごく簡単にお願いをいたします。大島理森君。(拍手)

 

大島 今ここで再質問の権利について皆さんに説明することは私はいたしません。伺います。

 

総理、マニフェストの時に、決めることすらやらないんだということをおっしゃった。それを、あのような答弁は詭弁だと思います。従って、もう一度伺います。あなた方はマニフェストで違反したんです。その認識を今一度聞きましょう。

 

第二点、会期は6月21日まで。従って、その中にあなたの政治生命を懸けるんですね。このことに対して、あなたは、「今、国会がどう判断するか分からない事に私が言うのはおかしい」と言うこと自体、逃げの答弁なんです、これは。

 

更に申し上げましょう。そのことについても改めて聞きましょう。私は三つの責任を申し上げました。何でもかんでも協議協議とおっしゃるが、協議の前提は、この責任を野田総理が政治生命を懸けることなんです。以上終わります。(拍手)

 

野田総理の再答弁

 

議長 内閣総理大臣、野田佳彦君。(拍手)

 

野田内閣総理大臣 大島副総裁の再質問にお答えをいたしますが、私は両方とも第一問でお答えをしたつもりなんですが、あえてご質問ですのでお答えいたします。

 

まず消費税のことについてだと思いますけれども、マニフェスト違反ではないかというご指摘でおりますが、確かに、マニフェストに書いてあること、書いてないこと、できたこと、できないことありますけれども、消費税については記載をしていないと、これ、申し上げました。で、その上で、任期中には引き上げをしないということ、そして引き上げを実施する際には国民に信を問うということを申し上げました。それも副総裁は詭弁と言っていますけれども、これは私どもの立場であって、これは答弁をしているということであります。

 

それからもうひとつは、もうひとつは何でしたっけね。あ、この会期中に法案が通らなかったらというお話なんですね。これは、今日から本格審議が始まったところで、会期の中で議論が収まるのか、収まらないのか、等々含めて、これから真摯な議論が始まる前に、極めて悲観的な「たら、れば」のお話をする私は立場ではないと思ってます。(拍手)政治生命を懸けると言った言葉には、これは掛け値はありません。そのことは重ねて申し上げておきます。(拍手)

 

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